映画:魍魎の匣
今日は、久々に映画を見に行きました。今回の映画は、『魍魎の匣』。京極夏彦原作の京極堂シリーズの映画化2作目。まさか2作目出来るとは思ってなかったので、あわてて観に行ってみました。あらすじは・・・”戦後間もなくの東京。元・女優、陽子の娘が行方不明になり、探偵・榎木津が捜査を担当していた。一方、作家・関口と記者・敦子は、不幸を匣(はこ)に封じ込める謎の教団の陰謀を掴むべく調査していた。更に巨大なはこ型の建物の謎を追う刑事・木場。全ての事件は、複雑に絡まり、一つに繋がっていた。それぞれの謎を解くため、彼らは古書店・京極堂の店主、中尊寺のもとに集まった。”という感じ。映画京極堂の1作目は、3年位前の『姑獲鳥(うぶめ)の夏』でした。この1作目は、亡くなった実相寺昭雄監督の作で、実に演劇的な演出が印象的でしたが、今回は原田眞人監督に変わり、だいぶ写実的(?)な映像になってました。でも、映画舞台のセットなどは、相当凝ってましたね。雰囲気は良く出てたと思います。町並みも中国ロケだったようですが、町全体を作りこんでましたし、後半の研究所のシーンは、ハリウッドB級映画かと思うほど派手なことになってました。ただ、ストーリ展開は前作同様、ジェットコースター並み。映画版のストーリ自体は、概ね原作に沿ってはいますが、分厚い原作を2時間の枠に収めていますので、相当ガンバって脚色しています。登場人物の相関が、一見では恐らく分からないかと。原作を有る程度理解している人向きの映画かなぁと思います。まあ、(興行的に許されるなら)こんな映画もあってもいいとは思いますけどね。しかし、この『魍魎の匣』、映像化すると非常にグロいです。もうホラー映画の領域です。子供には見せられないです。まあ、バラバラ殺人事件がベースになっているため、仕方が無いことですが・・・あと、キャストは前作とほぼ同じ(実に豪華なキャスト思います)なんですが、関口役が、永瀬正敏から椎名桔平に変わってました。この映画では他のキャストも含め、全体的に明るい雰囲気を醸し出してます。このあたりが、原作読んだ感じと少し違うかなぁと思います。原作はもっと陰気な感じが全体に漂ってるように感じるんですが・・・特に、関口は欝なキャラクターでいっそう陰気さを引き立たせるはずなんですが、椎名関口は実に快活な雰囲気でして・・・永瀬関口の方がイメージにはあってたと思います。まあ、永瀬氏は病気降板ということなので、仕方ないようです。もし次回作があるなら・・・順当なら『狂骨の夢』ですが・・・個人的には復活して欲しいものです。一般受けはしなさそうなので、難しいところもあるでしょうが、2作目作れたんだから、この勢いで是非お願いしたいところですなぁ。京極ファンとしては。さて、今年の日記はこれで最後となります。明日は帰省して、実家で新年を迎えます。今年一年、去年に比べれば割と充実していたような気がします。来年は、たぶん波乱の年かな?出来たらこれからもブログは続けていきたいと思います。それでは、皆様良いお年を。。。