欧州特許制度改正
欧州特許の制度が少し変わるようです。ニュース記事によると、登録時の指定国ごとの言語への翻訳が不要になり、全部英語だけで済むようになるとか。技術担当者としての実務には、さほど影響が無さそうですが、翻訳費用が低減されるので、コスト的には有利になりそうですね。あと気になるのは、欧州全域で通用する統一特許制度を目指す、というところ。現在は、審査過程は欧州特許庁での統一審査で済みますが、登録時は各国へ移行し、それぞれの指定国分の登録費用を払って維持管理していく必要があったので、”審査が通れば欧州全域有効”となれば、非常にシンプルになります。実現すれば結構面白いとは思いますが、気になるのは費用の面ですかね。PCT同様に、2,3カ国だけ登録させる場合よりも割高になりそうな気がします。欧州特許って、訴訟のニュースもほとんど聞かないし、いまいちパッとしない感じですが(少なくとも私の扱う製品は、ですが・・)、こういった改正を繰り返すことで、今の米国特許全盛の感から、相応に伍していける存在感を増していけるんでしょうか。