【本】 フリッタ・リンツ・ライフ/クレィドゥ・ザ・スカイ
先のシルバーウィークの名古屋旅の移動の間、スカイ・クロラ シリーズの2冊を読んでました。フリッタ・リンツ・ライフ <Flutter into Life>クレィドゥ・ザ・スカイ <Cradle the Sky>いずれも森博嗣の著作で、スカイ・クロラシリーズの4,5作目。確かこれで完結です。時系列的には、フリッタ~、クレィドゥ~の順で、この後にスカイ・クロラが続きます。フリッタ~の主役は、クリタ ジンロウ。このシリーズ全体の主役ともいえる草薙水素の部下でパイロット。当然キルドレ(永遠に思春期のまま生きる人為的に形成された人)です。このクリタ、スカイ・クロラでも名前だけ出てきます。物語は、クリタのいる基地での日常が淡々と語られます。その中で、サガラアオイというキルドレ開発者が現れ、前作よりも少し、キルドレが何なのか、というものが説明されてます。どうも、妊娠するとキルドレで無くなるそうな。全体として、このシリーズの売りである空中戦のシーンは少ないでしょうか。次のクレィドゥ~の主役は「僕」。フリッタ~の続きとして読んでますので、てっきりクリタだと思って読み続けるのですが・・・最後の最後で、えっ、という展開。。。「僕」が、クリタなのか、カンナミ(スカイ・クロラの主役。クリタの後任として赴任する)なのか、はたまたクサナギなのか。。。分からなくなりました。ストーリーとしては、戦闘で怪我を負って入院した「僕」が、病院を脱走し、馴染みの娼婦フーコと逃亡、最後はレジスタンスとなっているサガラアオイと合流し、元いた会社と対決…というもの。その過程で、入院中になされた処置で、「僕」の記憶が徐々に薄れていき、クサナギに殺害される幻覚を度々見て、カンナミの人格がところどころに現れます。最後のソマナカの言葉「基地にいるクサナギよりも、あなたの方がクサナギに似ている。。」気になります。ですが、これにてシリーズは完結。全体に詩的な小説で、なぞも多いストーリですので、こうやってあらすじ書いていて、自分で読み返しても、なんのこっちゃ分かりません(^^;でも、戦闘機の空中戦の描写がアクセントで効いてますし、何となく幽玄の世界に迷い込んだ感じがします。私は、結構好きですかね。もう一回スカイ・クロラに戻って読み返したくなります。