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2010年05月08日
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前回の続きです。

プラザプランカを出発して
チャコカルチャー国立公園へと向かいます。

これは、プラザブランカ近くのアビキュー湖。

CSC_2773 のコピー.JPG


チャコカルチャー国立公園は古代アナサジ族が築いた巨大都市。
世界遺産に登録されています。
これがとてもアクセスが悪い辺境な場所にあって
タオスからチャコまで約220km。
そして、公園の入り口から、ビジターセンターまで
オフロードの道が35kmぐらい続くので、ゆっくりと走ります。
乾燥した荒野が広がっています。

ニューメキシコを走っていると、車の中にいるだけで、
強い日差しで服の上から日焼けして、皮膚がかさかさ、ぼろぼろになってきます。
数時間、車の中にいると、かなり体力を消耗していって
昼の2時頃、チャコカルチャーのビジターセンターに着いた時には、
日差しの強さと、がたがたの道を揺られて、かなり疲れてしまっていました。


とまた広い~~

DSC_2813 のコピー.JPG

この日はチャコに着くまでは、青空だったのに
この辺り一帯は、砂嵐で空が曇っているかのように
これまでとは、空の色が一変しました。

背後にチャコキャニオンが広がっています。
そして、その広い荒野に遺跡が点在しています。

DSC_2797 のコピー.JPG

巨大な遺跡。

DSC_2786 のコピー.JPG

DSC_2788 のコピー.JPG DSC_2799 のコピー.JPG

DSC_2781 のコピー.JPG

DSC_2790 のコピー.JPG


アナサジ族は、西暦1000年頃、高度な文明を築いたのですが
ある時、部族が全員、忽然と消え去ったといわれています。

一体彼らは、どこに行ったのかしら~


こういう遺跡に入る時の最も大切なことは
リスペクト(敬意を払う)すること。
リスペクトすることなく遺跡に入って
写真を撮ったりして、頭が痛くなったり、具合が悪くなったり
した方のお話をいくつも聞きました。


トレッキングしている人たち。
まるでロッククライミング?

DSC_2806 のコピー.JPG

私たちは、この日は、もうここでのトレッキングをする元気はなく
座ってセレモニーを行うことにしました。


誰も来ない岩の下に座って
おさむが、ホワイトセージやパロサントを焚きます。
そして、たばこの葉を蒔いて捧げます。

DSC_2810 のコピー.JPG


おさむが笛やネイティブアメリカンドラムやラトルを鳴らし
私も歌を歌います。

だんだん楽しくなって、2人で大笑いしながら演奏しました。
こういう時、こちらの波動が高くないと
あまりよくないエネルギーを引き寄せてしまったりしますから
完全に光の状態でいることが大切ですね。


「ああ、シャーマニズムってこれなんだね」

おさむが納得したように言います。


そう、古代ここに暮らした人々をリスペクトして、
そして、心から楽しんで、祈りや歌を捧げる。

「これ、きっとアナサジさんたちも喜んでいるよ~ウィンク

1時間近く、演奏したら、いつのまにか
2人ともさっきの疲れは吹っ飛んでいて
完全に回復していました。
意外に、ここのエネルギーは重い感じはなくライトな感じでした。


こうして楽しいひとときを過ごした後、
私たちはリフレッシュして、チャコを後に出発することにしました。


ところがこれからが、ハプニング泣き笑い


私たちは、この後、Bist Birdlands という、
あまり知られていないけれど、おもしろい形の岩に行く予定だったのですが
とりあえず、57号線に乗ればいい、と地図を見て確認し
チャコの中で57号の表示があったので
あ、これこれ、とそこの道を入っていったのですが、
その道が全く反対方向の57号線だったのです。

そのことに気づかず、オフロードの道を走り続けます。

しばらくたって、何かおかしいと思ったので
そのことをおさむに伝えたのですが
おさむは「大丈夫。この道しかないのだから」
と確信を持って言うので、
まあ、そうだよね、と私も自分に言い聞かせて納得します。

ところが、1時間以上走っても、どこにもつながらず
どこまでも何もない荒野が広がっています。
360度見渡しても、同じ光景。
車は全く通らず、まるで、この世の果てのようです。
とても写真では伝えきれないのですが
本当に地球とは思えないようなすごい光景が、行けども行けども続いていました。

これはまだ初めの頃。
これからもっとすごい光景が延々と続きます。

CSC_2819 のコピー.JPG

この道は本当にどこかにつながるの?


そして、おさむがやっと方位磁石を取り出して
初めて、私たちは完全に逆方向を走っていたことに気づきます。

え~!?これから、またこの道を戻るの~~ショック


がたがたとオフロードの道を1時間以上走って
これから、またチャコに向かって戻るとは号泣

このまま南に下って、どこかの市道に出るかも?
と思ったものの、見渡す限り、何もない荒野を見ると
その望みもなく、結局戻ることに。


こうして、私たちはまたガタガタの道を1時間以上かけて走り
チャコに戻ります。
そして、それからまた1時間ぐらいかけて、オフロードの道を走り
チャコの遺跡の入り口に到着。
やっとの思いで、舗装された道に辿り着いた時
もう、本当にうれしかった~

ああ、ほんとうに困難があるからこそ、
それを抜けた時の喜びがより大きくなるよね~ひらめき

この3、4時間の「この世の果てドライブ」も、ある意味で貴重な体験でした。
アリゾナやニューメキシコをあちこちと走ってきたけれど
人どころか、生物の存在も感じさせない荒野が広がっていて、
こんなところに道が続いているのも、初めて。
もしも、こんなところで、車が故障でもしたら
本当に死を覚悟することになるのでしょうね。

そして、今回学んだことは、
おさむにとっては「柔軟性」だそう。
思い込みを手放し、もしかしてこうかも?と
新たな視点で見直すこと。
特に今回の旅では、おさむは柔軟性が必要だったと感じることが
いろいろとあったようです。


また先が観えない状態の時、
私たちが、いかにその状態を楽しみながら、それを克服していくか?
ということもあらためて感じました。


旅にハプニングはつきものだけれど
だからこそ、それは大切な経験になるし
それがまた多くの気づきにつながってゆきますね。
旅は、人生を凝縮しているんだなあ。

そんなことを感じます。


さて、この日の夜はファーミングトンという街に泊まり
次の日はコロラドのメサベルデに向かいます。

読んでくださって、ありがとう~ハート(手書き)








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最終更新日  2010年05月11日 22時56分44秒
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