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カテゴリ:本のこと
季節的なものかもしれません。受験や卒業のシーズンが近づいてきて、なんか
気持ちがざわざわしてきて落ち着きません。本来ならそれにどっぷりと浸かって いる頃なのでしょうが、客観視している自分もいるのですが。。。 やはりこれからどうなっていくのか不安、先が見えないことへの焦りがあるのかな。 息子が今の自分自身に満足していない、葛藤している様子も見えますし。彼はとり 合えずの安定よりも、何かをしたい気持ちはあるみたいです。でもまだ挑戦出来る までの気持ちは、膨らんでいないように私には見えます。推測ですが~ だからと言って、私に何が出来るわけでもなく。何かおこる前からあれこれと考え てもしょうがないということも、頭ではわかっているんですけどね。。。 バイオリズムもあるのかもしれませんね。寒くて行動もにぶりがちですし。 お正月。息子はこちらに帰っていた親類に会えませんでした。 昼夜逆転していましたし。その気持ちの裏をついよもうとしてしまいますが、彼なりに 色々と考えているのでしょうね。 私の方は知り合いの方の年賀状の近況報告に少し落ち込んだり(懲りないわ)しました 実家の母が悪気なく言った一言にも腹が立ったり、義母の言葉にカチンときたり。。。 「まだまだだなあ」って感じるのはそんな時。 ああ、いけないなあって前は自分を責めたりしていたけど、最近はそんな自分も 「しょうがないよね」って受け入れたりしています。 自分の中の自信のないところや、コンプレックスと思っているところを刺激されると 平常心ではいられない。でもそれもまた自分なのですよね。 お正月前に図書館で借りていた本を何冊か、返却しなければならない日が近づいて きて、ここ数日あわてて読んでいます。今回借りた本の中に遠藤周作さんが書かれた ものを、鈴木秀子さんが監修された『人生には何ひとつ無駄なものはない』という本が ありました。1998年に出版されたものですが。 きっとこの本を5年前に読んでいたとしたら、そんなに響いてはこなかったと思います でも今読んでみると、心に響く箇所がたくさんありました。たとえばこんな所です。 スランプのときに焦っていろいろと手を打とうとすると逆に失敗することが多い。 何もせずにジッと風が通り過ぎるのを待つ。 やがて風は去るんですから。手も出さない。足も首も出さずにひたすら待つ。 ぼくがよく言う「マイナスをプラスに」「マイナスの中に必ずプラスあり」という ことです。要は、動かずにいて蓄電すること。そうやって蓄電しておけば、スランプ が過ぎ去ったあとで、そのマイナスだった期間はプラスになります。スランプは必ず 去ります。普通の場合は必ず去っていく。去らないときはこれは人間が死ぬ時だけ。 -中略ー 「ゆとり」というのは想像力の問題ではないかと思うんです。1つのものをある1つ の視点だけから見ないで、別の視点からも見ることができるということですね。 Aの視点だけから見ると黒だったものが、Bの視点から見ると黄色かもしれない。 だからAの視点だけに限定されず、Bの視点からも見ることができる目を持つことが 私はゆとりの根底だと思うんです。 -中略ー 当然私たちは日常生活で不幸がない方が生きやすいと考えます。しかしそれが真の 幸せかというと、そういうものではありません。 苦しみ、病気、辛いこと、そういった起こってほしくないことが自分に起こったとき 心の穴が開いてしまったとき、その穴を通してしか見えないものが人生にはある。 そうしてその穴を通して、何かを見るとき、人間は深い深いところで満たされて最も 人間らしくなっていく。 私は遠藤周作さんの書かれたものは、昔にユーモアーのあるものを何冊か読んだ位で 今まであまり読んだことはありませんでした。 キリスト教徒でいらっしゃって、晩年は長い間闘病生活も経験された方なのですね。 1996年に亡くなられています。宗教的な立場から人間への深い洞察力と愛を持たれ た方だったのだと感じました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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