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アメリカがアフガニスタンへの報復戦争を開始して10月7日で7年になりました。
アフガン情勢がますます混迷を深める中,軍事力で問題は解決できないとする見方が国連や地上軍を派遣している国々にも広がっています。 麻生太郎首相は「国際社会の一員たる日本がその活動から手を引く選択はありえない」と述べ,自衛隊によるインド洋でのアメリカ艦船への給油活動を継続しようと,新テロ特措法延長法案の審議を要求。民主党も採決を容認しました。 麻生太郎首相の姿勢はアメリカ政府のめがねから事態を見,和平の道には無関心な姿を浮き彫りにしています。 アフガンでの旧政権勢力タリバンの“復活”を前に,ブッシュ政権は現地アメリカ軍司令官らの要請を受けてアメリカ軍の増派を進めています。現在展開している約32,000人の兵力に加え,10,000人近くを来春までに派遣しようとしています。 大統領選挙を目前にした民主党オバマ,共和党マケインの両候補も増派と軍事対決を主張しています。 しかし,軍事的に「解決」しようとすれば,軍事作戦とテロの連鎖にいっそう拍車がかかり,民間人にさらに犠牲を強いることになります。それでも「勝利」はおぼつかず,“和平”を構想することはできません。 アメリカは深刻なジレンマに直面しています。 実際,軍事力で解決するという戦略には,当のアメリカ軍内からさえ異論が出ています。マレン統合参謀本部議長は9月,アフガンで「勝利するとは確信できない」と述べました。 NATO(北大西洋条約機構)諸国軍などで構成するISAF(国際治安支援部隊)のマッカーナン司令官(アメリカ陸軍大将)は,「究極的には政治的に解決されるものであって,軍事的にではない」と述べました。 アメリカと一体で作戦を担ってきたイギリスでは,政治解決こそ必要だとの認識が表面化しています。 アフガンで半年にわたる作戦を終えたばかりのイギリス軍部隊のカールトンスミス司令官は「この戦争に勝利はない」と明言しました。 タリバン側が政治解決のテーブルにつくことが問題解決につながるのであり,「紛争の解決は銃ではなく交渉による,と議論の枠組みを変えたい」と強調しました。 アフガン駐在のクーパーコールズ・イギリス大使は非公式に,アメリカ戦略は失敗であり,外国軍の存在そのものが問題だとの認識を示したと報じられています。イギリス各紙は,こうした見方が軍と政府に広がっていることを伝えています。 エイデ国連事務総長特別代表も10月6日,軍事勝利はありえないとし,「政治手段によるべきだ」と述べて,紛争当事者間の交渉の重要性を強調しました。 アフガンのカルザイ大統領自身,サウジアラビアを仲介にタリバンに交渉を呼びかけてきたことを明らかにしました。 軍事情勢の激化もあってこれまでのところ進ちょくしていないものの,交渉による和平努力こそが事態打開の道であることはもはや明らかです。 「戦争でテロはなくせなかった」のはこれまでの7年間が明快に示しています。 また自衛隊の派兵は憲法違反であるばかりか,軍事対応に固執することは問題解決を模索する国際的な動きに逆行しており自衛隊派兵の即刻中止すべきです。 アメリカ軍のために給油することよりも国民のために税金を有効に使うべき経済環境になっております。麻生太郎首相はその現実をきちんと直視して欲しいと思います。 国民の税金を他国の戦争のために使う余裕が本当に日本にあるのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 25, 2008 12:52:08 PM
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