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アメリカのゲーツ国防長官とボドマン・エネルギー長官はこのほど連名で,「21世紀の国家安全保障と核兵器」と題する文書を公表しました。
アメリカには新型核兵器の製造能力はないとして,核戦力の維持のため,「老朽化」した核弾頭を改良するという「信頼できる交代用核弾頭」(RRW)計画に議会が協力するよう求めました。 RRWはブッシュ政権が推進。 1960年代に製造され「老朽化」した核弾頭を「信頼性の高い」ものと交換するというものです。ブッシュ政権は2009会計年度(2008年10月-2009年9月)の予算で同計画に約1,000万ドル(約10億円)を要求。 議会では審議がまだ続いていますが,下院歳出委員会は予算を一切認めないとして全額削除しています。 文書は,劇的に変化した安全保障情勢のもとで,テロリストやイラン,北朝鮮などによる大量破壊兵器保有への対処がアメリカの国家安全保障上の課題だと強調しました。 あわせて,中国とロシアが「引き続き核戦力とその近代化を大いに重視している」と指摘。インド,パキスタンについても同様の評価を下しています。 また文書は冒頭に「アメリカはまだ核兵器を必要としているか」と題した項目を置き,日本を含む同盟国の安全保障など,アメリカの核兵器の役割を列挙。「以前よりも縮小し,目立つものではなくなっても,予見しうる将来にわたって,核戦力を維持する必要がある」と強調しました。 文書には触れられてはいないものの,元アメリカ政府高官らから核兵器のない世界の実現にアメリカが努力するよう求める声が上がるなか,核兵器保持への疑問の広がりを,アメリカ政府も無視できなくなっていることをうかがわせます。 核のない世界をめざす世界の流れとしては非常に歓迎すべき動きです。こうして世界の流れに気づかない日本政府の見識もそろそろ何とかして欲しいものです。 いつまでジャイアン(アメリカ)の後ろにいるだけの日本なのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 25, 2008 10:51:17 PM
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