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カテゴリ:映画の話 『タ行』
ジェームズ・ブラッドリー原作の『硫黄島の星条旗』を映画化。とにかく、今年は“戦争映画”が多い年だったですね。『ブラックホークダウン』や『シンレッドライン』みたいにリアルな痛みをこれでもかと見せる演出方法でなく、『プライベートライアン』や『男たちの大和』みたいに主人公にクローズアップさせるわけでもなく、淡々と、しかし臨場感あふれるカメラワークで追い、悲惨な戦場と、その戦場以外の世界とのギャップを見事に描いてました。
ただ、前の席のオバハンが映画が終わった途端に『あんまりおもろなかったなぁ』『ほんまやな』と大きな声で評し始めたことに興ざめ。おまえ等の親世代はこうやって戦争の犠牲になって今があるんちゃうんか!と…言いませんでしたけどね、ムカつきました。 監督・製作は、クリント・イーストウッド、製作にスティーヴン・スピルバーグ。スピルバーグをして『ボクには作れなかった映画』と言わしめた映画。ただ、やっぱり前出のオバハンじゃないですが、日本人としては後編(?)の『硫黄島からの手紙』の方がよりシンパシーを感じる事が出来るでしょう。 この映画を観ておけばの話ですが(ニヤリ) 主演は、久々の登場で青春映画から卒業(アハ) ライアン・フィリップ 内容は、『一枚の写真が戦争を決定付けることがある…』太平洋戦争が長期化し、日本軍の徹底抗戦に苦慮していたアメリカ。東南アジアの各拠点は奪還したものの、日本本土侵略に欠かせない島と位置づけられた硫黄島。この周囲8キロ程度の小さな島を陥落させるため、3時間の空爆の後、上陸作戦へと切り替えられた。 日本軍の拠点、島の西にある“すり鉢山”を攻略すべく、上陸したアメリカ軍。しかし、日本軍の予想以上の反撃に遭い、戦闘は想像していた以上の凄惨なものとなる。山を掘り、身を隠して反撃する日本軍、真っ向突撃するしか術が無いアメリカ軍、お互い死力を尽くした戦い抜く兵士たち…。 日本軍の攻撃を避け、すり鉢山の頂上に星条旗が立つ。兵士たちの士気も上がり、勝利を確信する兵士たち。この1枚の写真がアメリカ本土で衝撃的ニュースとなって駆け巡る。国庫は破綻寸前に追い込まれ、休戦へと向かう世論は一気に勝利へと突き進んでゆく…。 この“星条旗を掲げた6名の兵士”をアメリカに呼び戻し、アメリカ国民に戦争国債を買わせるためのPRに使うべく召集される兵士たち。しかし、生き残ったのは衛生兵のドク、伝達係のレイニーと、アメリカ先住民のアイラの3人だけ。国を救った英雄として各地で熱狂的に迎えられた彼らだが、その気持ちの中はみな複雑で、真相を話す事さえままならないでいた。 そして、その真実がついに話されるときがきた。 戦争映画ですが、戦争映画ではない、『戦争反対』ってだけの映画ではないです。クリント・イーストウッド作品に脈々と流れる“あの感じ”で綴られるドラマですね。こういう切り口で無ければ普通にVFXを駆使した戦争映画になってたと思います。 4ションペン 4デンゼル 4デニーロ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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