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民族衣装は他の異民族との違いを衣服で区別する独自の文化といえる。しかも、その衣装は儀式や階層や特別な行事の祝い事としても、その民族の宗教や信仰や支配の権威といった内容と関わりを持つことで伝習され、あるいは生活の過ごしやすさ体の保護からオシャレにまでファッション化して独自の衣装文化を生み出す。
民族衣装は他民族との違いの象徴として共同体の意識に深く関わり、その衣装が近代民族国家と結びついて国の独自の個性と絆を国家意識として自覚させることにもなる。こうして、共通の衣装は和という共同意識と排他性を表裏としてはぐくんでいく。 この民族衣装は、どう他民族衣装と和合するかというと、より優位に立つ多民族国家の支配や侵入が大きな影響力となる。 明治維新ではチョンマゲのヘアスタイルが、西洋文化の影響でチョンマゲを断髪し「散切り頭」に変え、文明開化の音を聞くことになった。ここで和服は西欧文化の流入で一新され文化の混合が生まれ、従来の衣装は暖冬文化として温存されつつ習俗の中に生きながら生活スタイルもブレンドされた新たな衣装文化として個性化されていく。 いままで衣冠束帯は燕尾服の正装に替わり、その間髪の衣装文化がさらに生まれると言った具合に。よりラフなスーツはさらんジーンズスタイルに変わり、それが一般化するとまた反ジーンズ衣装が流行していった。 こうして民族衣装の単一国家の文化は共同性と排除を表裏として発達し、やがて異文化との混合でさらに新たな和合がより広い共同性にとって変わられるように広域の共同体として衣装文化も並行して破壊と創造の文化和合を成し遂げていった。 いまや、衣装のファッションは限りなく個人のデザイナー達の腕にかかわり、日夜目まぐるしく変化し共同性よりは個体性として単一世界の土壌の上で破壊と統合と創造を繰り返し留まることはない。 交通の発達は民族や国家という枠を越えて文化の混合を世界的に進めています。ファッションもその世界的同時性を獲得して、より世界的でかつ個性化へと向かいつつあると言えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年05月08日 23時34分27秒
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