作家の部屋　「ダルタニウスの苦悩」

人は平凡に、あるいは何事もなく適度な収入と生活の安定が保
証されれば、それに越したことはないと思いがちですが、誰もが
そんなうまい話はないし、そんな欲のない生活など、くそ食らえ
というと思います。現実の生活をしていれば必ず何かしら起こ
り、悩みのない日などはないと言っても過言ではないですよね。
このことは、誰しもが納得していただけると思います。
人間関係のトラブルや、社会との関わりで起こるトラブルなど
多くの問題が、私たちが生きていく上では、何らかの障害として
襲いかかるのは当然という仕組みになっています。
その一つ一つに対峙して問題を解決しうることは至難の業で、
大体は時間とともにやり過ごす方法を意識的に、あるいは
無意識につかみ取っています。突き詰めないことが、最大の
解決方法だと自負する人もいます。
ただ、それでは問題解決はまったくまできません。
苦しい情況の時ほど人は、さまざまな障害と対面し、時には
根底的な時代の問題と大きく突き当たっています。
絶望的な逆境にこそ大きな生きるヒントや問題解決の方法が
隠されています。
先人の考えに耳を傾け、自分の考えを広げていく上で逆境
こそが大いなるステップ、生きるヒントになります。