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光源氏のモデルが誰にしても、主人公は時代の習俗を背負
って振る舞う。たとえば男が妻一人しか持たないのは甲斐性が ないからだというのも時代情況から一夫多妻妾を当然としてい るからだ。 栄華物語の影響も大きく受けているが、そこでは藤原道長の 子頼通が女二の宮の降妻に苦しみ、重体に陥る。これも多数 の妻妾が同在出来る制度自体が公然としていても、その中で妻 妾の女性達同士に内在する矛盾や、苦悶や諦念の様々な様子 を、無常観として強くしていく。こういった、時代に被われている 心理の深層に起きている、動機の多くを描くことこそが「源氏物 語」の成立の核心と言える。 それなしには「源氏物語」は成立せず、核心にあるモチーフと 居うるものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年05月08日 23時46分52秒
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