観能の夕べ〈企画公演〉「柿山伏」「張良」
7~8月の毎週土曜日に開催される全9回。リーズナブルな通常公演は1,500円、企画公演は2,500円、特別公演は3,000円と、公演の種類によっては鑑賞料金が異なります。私が観に行けるのはこの日の〈企画公演〉のみだったので、行ってまいりました。学生時代に「国文学史」という授業があり、教授が自ら狂言をなさる方だったので、授業中にビデオ等で何度も観たことがあったことから、馴染みはあったのですが、お金を払って観るのは初めてだったと、あとでよく考えたら気づきました。特に狂言の「柿山伏」がおもしろかったです。■狂言「柿山伏(かきやまぶし)」山田譲二修行の帰り道、喉が渇いた山伏は道中で柿木を見つけます。柿の木へ登り柿を食べて喉を潤していると、そこへ柿畑の持ち主が見回りにあらわれ山伏を見つけます。木の陰に隠れた山伏を見て、動物の真似をさせてからかっていると…。■能 「張良(ちょうりょう)」佐野由於漢の高祖の臣下張良は夢を見た。馬上の老人の沓を拾ったところ、老人が五日後ここに来れば兵法の奥義を伝えると約束する、という内容だった。張良は約束の場所へ向かうが遅刻してしまい、老人は怒ってまた五日後に来るよう約束して消える。再び向かった張良の前に、黄石公という老人が現れる。襲いかかる大蛇から沓を取り戻し、老人に履かせた張良は兵法の奥義を授かる。