カテゴリ:言葉の容器
福島県佐藤雄平知事は
除染で目指す放射線量の安全基準について国に次のように求めた(20130217)『1ミリシーベルトを目指しているが、達成に苦慮している。達成できる数値を示して欲しい』。 東京電力福島第一原発事故で放出された放射性物質を取り除く「除染」は、長期的に年間積算線量が1ミリシーベルト以下になることを目指している。なるべく低い放射線量にすることを求めてきた地元トップが、この数値を見直し、住民帰還を早期に実現するため、もっと現実的な基準を示して欲しいと要請した(20130303Yomiuri)。 石原伸晃環境大臣は『そういうことを考えなくてはならない』と応じたとありました。原発サイトをサティアンと呼んだこのお方が大臣としてふさわしいかどうかは別にして、環境大臣の答えは正しいとぼくは思う。 放射線被害について、世間はアジテーターにあおられ 中立的な科学者の声に聞く耳をもたなかった。平時なら年間1ミリシーベルトの規制は正しいのだけど、私たちは3.11の悲劇を起こしてしまったのです。もとに戻すことはもはや出来ない(検証し責任を追及することは行わなければなりません)。次の手を打つことが大切なのです。私たちは二度の原爆を蒙った世界で唯一の被爆国です。まさに命と引き換えに貴重な放射線被爆データを持っています。チェルノブイリ原発事故の被曝データも利用できます。国際的知見は、緊急時の基準値としては20ミリシーベルトまで受け入れましょうということです。ある放射線医療専門家は『放射線でがんになって死亡する確率は100ミリシーベルトになるとわずかに上昇するとされる。科学的な知見を踏まえれば、まず大人で10ミリシーベルト、子供は5ミリシーベルトを目指すべきだ』といっています。彼は一年前もそう言っていました。いまや被災地の自治体トップが規制の改正を求めるように変わりました。理想を振りかざして住民が苦しみ続けることを望まない人々が増えてきたのでしょう。 このニュースに触れて思うのは、震災がれきの引受先がなかなか見つからないことです。ぼくは神奈川県に住んでいますが、神奈川県は受け入れを拒否する人々が多く自治体トップが引き受けを決断できなかった県です。震災がれきを広域処理することが経済的に見合うのかどうか疑問が湧きますが、放射線被爆を責任とってくれるのか?という問いに答えられる政治家がなぜ少ないのでしょうか。共助を実践できない県になりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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