2050年
2004年に書いた近未来小説。 イントロの部分を再掲載します。 自分で言ってはいけないんだろうけど、なかなかうまい^^ 2004/05/31 20:35 ryuji 三陸沖のいか漁船団 海の底にぜにが転がってる。したらば男衆は向かうんだろうな。 釧路から帰りの定期航路 左舷22時の方角の暗闇に光の船団が煌々と蠢く。 土星と天王星のあいだの小惑星のひとつキロン(2060 Chiron)。こいつが直径100KMの純チタンだってわかったら、碧眼の盗賊団ハント将軍たちの不定期航路船団もいっせいに舳先をキロンに向けるんだろうなあ。なにせ、カイパー・ベルトを横断して帰還中の船団 ひだり22時の方向に視認できる距離なんだからなあ。 風がビュービュー鳴いている。 あいつは鈍感な奴さ 理想岬灯台はとうの昔に店仕舞いしちまってるのに あいつは、まだ、その灯台に向かってるぜ。 2004/05/31 20:36 ryuji 漁に出て獲物を捕ってきたことのないヤツ。 時代から振り落とされようともちっとものん気なヤツ。 あいつの生まれた年は2007年。 厚さ50ミクロンのCPUがプラスチックフィルムの表面に実装されて、ユビキタス社会が姿を現した時代だった。ひとは一日の半分はPCに話しかけるヘンテコな時代の始まりだった。 2004/05/31 20:36 ryuji そうなんだ、この2007年はいろんな意味でヘンテコさが強く現れた時代の始まりだったんだ。あいつは必死にもがいて生きることになると思う、あいつは優しかったから。そんな世界にあいつは産れたってわけさ。 何を気取っているの? 気取ってなんかいないさ、、21世紀の中葉に起こった顛末をKyonに書いているんだ、彼女の担任は 熱血先生らしく、Kyonが宇宙警察西成署に捕まってベソかいているとき、単座の光子ロケットぶっ飛ばして、海王星のZONE-A MONKEYHOUSEから連れ戻してきてしまったらしいよ。 2004/05/31 20:37 ryuji おっと 話はながくなる だから急ぐことはない。 、、あいつの友達があいつに送った詩を載せよう、 あいつとあいつの仲間たちの優しさがよくわかる。 『少しの理想』 現実は理想と違うと よく言うけれど ほんとにそうだ でもすべてを 否定しちゃうと 夢の素敵さ わかんなくなる だから僕は少しの理想を 持つことにしよう 2004/05/31 20:37 ryuji 友達の一人も記しておこう、Shan、、、そうだ おぼえているかい? 彼女だよ。彼女は[電玩美少女聯盟]の一員であり、まさしく 晴朗的天空を駆け抜けていった。 Shanの第一の友人は名前を「菌」と言い、いつも字が違うと言って怒こっとった、ばい菌は香港でもばい菌らしい。 2004/05/31 20:38 ryuji Shanが語った言葉をぼくはいまでも諳んじているよ、みんなもきっと思い出すと思う、、、 Ryuji: ......sorry... Someone said 李白(Lee Pak) is a drinker, but I don't know... I think that is real because many years ago,many Chinese like drinking 酒.... Shan, I miss you. 2004/05/31 20:38 ryuji 「飯でも喰っていくか」、そんな声であいつの父親と私は2007年の春を迎えていたんだった。大学時代の友人なんだが、突然 就職先の都庁を辞めて、帯広に家を建て熱気球に熱中しだした。久しぶりに東京で再会したということだ。 (注) 写真:2004年ごろ話題となったプラスチックフィルム上の薄型ディスプレー