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カフェ感

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2008.06.07
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カテゴリ:カフェ感
クリーニングのご主人は、本業でも熱い男だった。

ある日のこと、クリーニングの終わったシャツにボタンが付いていないことに

ご主人は気付いた。

最初から取れていたかもしれないが、彼はそんなことよりお客さんが長く気にっていて、

このシャツを着ている意味を大切にしたいと考えたのだった。

そこで、彼は持ち主の母親に連絡を取り、すぐにボタンを調達することを告げ、

早速メーカーに問い合わせた。

すると、そのシャツはもう製造されておらず、他社に製造委託しているという。

すぐに委託先を聞いて連絡した。

彼は、事情を説明してボタンを購入しようと考えた。

しかし、委託先の対応は冷たかった。

”古いものなので無理です。”と、一言だった。

困った彼は、なんとか別のボタンでもいいので調達しようと、はじめに電話をした

メーカーに再び連絡をして事情を話した。

メーカーは、”とりあえず、そのシャツを送っていただけますか”と答えたそうだ。

彼は、単にそのシャツを送るだけではなくて、

なぜ、ここまでしてボタンを探しているのか、という理由と、

その背景にある、自分の仕事に対する考え方、果てはクリーニング業のあり方や

メーカーとの協力関係の大切さまで、せつせつとA4サイズの紙にびっしりと書いた手紙を

同封したのだった。

すると、メーカーから

”新品ではないが、何とかあったので送る”との答えが返ってきた。

彼が、メーカーにお礼の電話を入れると、驚くべき反応がまっていた。

じつは彼が送った手紙をみた、メーカーの方がとても感動し、

その手紙は、社内報として全社員に回覧されていたそうだ。

何とかして見つけてあげようという話になり、

メーカーで資料として保管しておいたボタンをみつけて、ご主人に送ってくれたという。

今度は、この、メーカーの対応にご主人はいたく感動し、

自分の店の毎月送るダイレクトメールにこのエピソードを書いた。

すると、女性の方からFAXが届いたそうだ。

そこには、たいへん大きな文字で、

”あんたは、エライ!”と書かれていた。


このご主人、”感性”というものをとても大切にしている人だという。

”感性”とは英語でも合致する単語がないため、”KANSEI”というそうだ。






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Last updated  2008.06.07 19:29:25
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