カフェ感

経営の神様と呼ばれる男。

今後、”神様”などと、大それた名前で呼ばれる人は、でてこないだろう。


ある夫婦が、新幹線に乗っていた時の話。

夫の視線の先に、なんと、松下幸之助が座っていることに気付いたそうです。

夫は、なんとかして、経営の神様と話がしたかった。

しかし、なんの理由もなく”大ファンです”と言って声をかけるものおかしいと思った。

また、相手にされなかったらどうしようかとも思った。

そしたら、夫の妻が名案を思いついた！

みかんを差し入れして、きっかけを作ればいいんだよ！と言った。

さっそく夫は、みかんを購入し、彼（松下幸之助）に、おそる、おそる近づき差し出した。

彼は、この申し出を快く受け入れ、嬉しそうに、

”これはありがとうございます。”と言って、その場で皮をむいて食べ始めた。

夫はみかんを渡すことができ、あの松下幸之助と話をすることもでき、感動して自分の

席に戻ってきました。

そして、もう少しで京都に着くという時。

彼は、夫婦の座席にやってきて言います。”先ほどはありがとうございました。

とてもおいしかったです。”と言って頭を下げたそうです。

天下の松下幸之助が、下車する前に、わざわざ挨拶をしにきてくれたと、

夫婦は大感激します。


しかし、話はまだそこでは終わりません。

京都の駅で降りた彼は、その夫婦の座席の見えるところまで歩いてきて

再び、深々と頭を下げ、夫婦の姿が見えなくなるまで見送ってくれたそうです。

夫は、彼の行為に涙が止まりませんでした。

そして、さっそく家に帰ると電気屋さんに連絡し、自宅の電気製品をすべて

ナショナル（パナソニック）製品に替えたそうです。