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カテゴリ:会社を創った男たち
今週のニューズウイークに、ひさしぶりにカルロ・スゴーンの記事がのった。
身動き取れなくなった、日本の巨大企業、日産自動車を立て直した男。 1998年には約2兆円あった有利子負債を、2003年6月には全額返済し、 12%前後まで落ちた国内シェアを20%近くまで回復させた。 日本に来た当初の彼は、”コストキラー” ”コストカッター”と呼ばれ恐れられていた。 いま、彼はフランスと日本の会社のトップを二つかけ持ちしている。 インタビューが始まる。 ”2社のトップを兼務するあなたから学べることはなんだろう” ゴーン ”企業のグローバル化が進み、チームが世界各地に分散しつつある。 経営者はますます”異文化への対応”を迫られている。 文化を超えて仕事をしなければならない。 考え方も感受性も違う人々を”やる気にさせるコツ”を心得ておく必要がある。 だから最も重要なのは”対応”である。 インタビュアー ”あなたは、当初、日産で歓迎されていなかった。まず何からはじめたのか” ゴーン ”まったく未知の世界で、それでいて緊急の対応が必要だった。 まず当然、”話を聞くことだった。” 独断で分析して診断を下すのではなく、データに目を通し、さまざまな職種の社員たちと 面談したうえで分析する。多くの人の話を聞き、意見を交換し、 きちんと優先順位を決めてから、診断結果と今後の計画を全社員に説明した。 インタビュアー ”日本人なら、あなたのようにはいかなかったという声も多いが” ゴーン ”日本人かどうかはともかく、社内の人間には無理だっただろう。 会社の過去を断ち切らなければならないケースが数多くあったから。 豊富な経験と強い意志を持つ社外の人間だったら日本人でも可能だったはずだ。 インタビュアー ”あなたは若くして成功したが、日産に来た当初と比べて、変わったことがあるか” ゴーン ”変わった。大人になり、経験もつんだ。浮き沈みを経験し、ある意味、自信が増した。 非常にいい時期があったかと思えば、ときには葛藤もあった。 自分が期待するほど早く結果が出なかったこともある。経験を積んだし、たぶん以前より 気が楽になった。 インタビュアー ”ヒーローになった感想は” ゴーン ”悪役の経験なくしてヒーローにはなれない。 そして、ヒーロー扱いされた翌日には悪役になる可能性も十分ある。” カルロスゴーンが日産自動車にやってきて、 社員の、半分以上が入れ替わったと聞く。 皇室の方が、見学にこられた由緒ある工場も、容赦なく閉鎖し、リストラを断行した。 日産OB達が天下っていた関連会社であっても、競争力がなければ部品調達は中止した。 多くの社員から恨みをかった。 しかし、会社は2兆円の借金を5年で全額返済し、 今も存在感を維持している。 そういえば、宮崎県の知事(元芸能人)も、大阪府の知事(元弁護士)も、 政治家でも官僚出身でもない。政治の素人のはず。 なにかを、変えるということは、そういうことなのかもれない。 ずっと同じところにある水は。。。にごる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.07.05 06:20:54
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