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カテゴリ:松下幸之助
松下幸之助が、まだ若い頃、先輩から聞いた話。
有名で大きなお菓子屋さんの話。 ある日、見るからに。。。な乞食が店に入ってきた。 いつもどおり、店員さんが接客していた。 乞食は、 ”おまんじゅうを一つください”といった。 店員がケースからお饅頭を取り出し、包もうとした時。。。 奥から、ご主人(今風にいうと、オーナーパティシェ)が出てきた。 そして店員に、代わって、ご主人みずから接客したのだった! 店員は不思議に思った? 今まで、たくさんのお客様がいらっしゃったにもかかわらず、 一度も接客したことがなかった、旦那様が、 どうして、なんで。。。よりによって。。。 乞食は、買ったおまんじゅうを大事そうに抱えてドアの方に向かって帰ろうとすると、 ご主人は、 深々と、頭を下げて御礼をし、乞食が帰るまで頭を上げることはなかった。 店員は、ご主人に理由を聞いた。 ”なんで、いつも接客などしない旦那様が、よりによって乞食にだけ接客したのですか?” ご主人。 ”いつも、うちに買い物に来てくださるお客様も大切です。 しかし、日ごろ、いらっしゃるお客様方には、ある程度の余力(お金)があります。 しかし、本日、いらっしゃって頂いた、お客様は、お前(店員)から見たら、 たかが饅頭一個しか買わないお客にしか見えないかもしれないが、 あの方にとって、おそらく、まんじゅう一個を買うという思いは、 それは大変なものだっただろう。 そんなたいへんな思いをされてまで、 わざわざ、うちのまんじゅうを買いに来てくださったんだよ! こんな、うれしいことはないだろう。 お客様に、わたしがお礼をしないわけにはいかないだろう。 それを聞いた、店員は、深く反省した。 私の想像だが、その店員とは、 若い頃の、松下幸之助だったのではないだろうか。 この話には、商売の真髄がある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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