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2008.10.05
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きり



霧が深いと、なかなか怖くてアクセルを踏み込むことは出来ない。



一人の男がアメリカから帰ってくるまで。。。




白元という会社は 勇気のない臆病な会社だった。




1998年、



アメリカのHBS(ハーバードビジネススクール)に留学し



後に、白元 4代目社長となることを約束された男 



鎌田真(白元の創業者の孫)が日本に帰ってきた。




白元という会社は商品名のほうが、有名かもしれない。


パラゾール ホッカイロ アイスノン  ミセスロイド ソックタッチ



そして最近では、ゆたぽん  オーツーサプリなどがある。




鎌田の話。


”当時、わが社は、リスクを犯して市場を切り開くような独自商品でトライするよりも


 ライバル会社が開拓したヒット商品の2番手を目指すのが是とされていました。”


 だから、企画会議で。。。


”他社商品がヒットしたので、今から出せば間に合います。”という単語が


 頻繁に聞かれる会社でした。”




鎌田は続ける



実際には、他社のモノマネ商品の開発を決めた瞬間から


高い確率で赤字を増やすことになるのに。。。



創業以来、ロングセラー商品に恵まれた結果


冒険しない社風になってしまっていたんです。




市場で生き残ることの出来る商品とは。。。?




鎌田は


白元で取り扱っている全ての単品の数字を検証した。



”結果、発売当初からトップシェアの『先行逃げ切り型商品』だけが、


 会社の利益に貢献していることが分かった。”



残りのモノマネ商品は、ほとんどが大幅な採算割れの状況で


よくて、トントン、でも平均して見ると、やはり赤字だった。




ロングセラー商品の利益を食いつぶしていたのだった。



鎌田は、社風を変えなければならないと思った。
 


そして、蒲田を 後押ししてくれる出来事が起こった。


白元は、会社の柱である、防虫剤のマーケットで


新商品の開発投入が遅れ、


防虫剤マーケットで首位の座を奪われてしまう。


1990年代後半、白元は業界2位の会社になってしまった。



鎌田は、


 ”機は熟した。”


さっそくプロジェクトを立ち上げた。


プロジェクトのリーダーには、


これまで社内で評価されていなかった女性を抜擢。


その女性は、クリエイターとして白元に転職してきたのだが


モノマネ開発が主流の白元では、完全に”浮いた存在”だった。


斬新なアイデアは会議で 笑われ つぶされ、活躍の機会はなかった。



鎌田は言う


”モノマネでない商品を作ろうとしたら



        モノマネが嫌いな人にしか商品の開発は出来ないんですよ!”



鎌田の もくろみはあたった。



コンビニでオーツーサプリは一大ブームを巻き起こした。






希望がなくても、勇気があればなんとかなるという。


なぜなら、


勇気が 希望を生んでくれるから。





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Last updated  2008.10.05 09:02:44
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