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カテゴリ:食べ物
宮城県の余目地区(あまるめちく)というところで作られているネギがある。 通称、”余目ねぎ(曲がりネギ)” 日本で、このネギの名前を知っている人はどれだけいるのだろうか。 でも、 世界では有名なネギなんです。 遠くイタリアのスローフード協会から”味の箱舟”の品目の一つとされるほど、 すばらしく美味しいネギなんです。 現在、このネギを生産している余目の農家は、わずか20数名。 さらに畑の周囲は宅地化が進み。。。 絶滅危惧種の一つとなっている伝説のネギです。 なぜ、美味しいネギなのに作る人が少ないのか? とても栽培が、大変なんです。 費用対効果の点で、ビジネスとして成り立たない為といわれております。 昨日、スーパーに行ったら、なんと、曲がりネギが売っていました! お。ど。ろ。き。で。す。 あまりのうれしさに、近くにいた店員さんに、 お前さんとこのバイヤーはやるねー!と話と。。。 店員さん ”そんなにすごいネギなんですか?” わたし 。。。。。 ちょっと冷静に野菜の売り場を見ると。。。。 曲がりネギは、ずいぶん多く陳列されているにもかかわらず、 隣に並んでいる、見慣れた直立不動のネギは、 ほとんど陳列されていなかった。 つまり、曲がりネギは大量に売れ残っており、 価格が手ごろな直立不動ネギは、どんどん売れてゆく為に、 そういう風景になってしまっているのだ。 どうりで、 売れていないネギに、感動している私に店員さんが唖然としている理由が分かった。 商品知識がないと。。。 買い手は。。。 ”曲がっているだけの規格外のネギなのに、 なんで値段が通常のネギの3倍もするんだ。高い!買うわけないだろ””となるのだろう。 昨日のかぼちゃの煮つけの売れない理由とは、 また異なるものだった。 ”美味しいものなのに、知られていない為に、見栄えもよくないために、売れない。” スーパーに行くと毎日勉強になります。 ちなみに、余目ネギの生まれたきっかけは。 余目地区は、豊富な地下水があるために、 地下の水位が高く、普通にネギを育てると地中深く根をおろすネギは、腐ってしまう。 そのため、成長途中のネギを一度引き抜いて、 ”約30度の角度” (この角度が大事なんです!大気圏突入と同じ、角度が浅すぎても、深すぎてもダメなんです。) で横倒しにして、さらに上から土をかぶせる。 そうすると、ネギは、ストレスを感じて、”やわらかくなり””甘みが増します。” つまり 逆境を経験した人間と同じなんです。やわらかくなるんです、ひとにやさしくできるんです。 ちなみにわたしが昨日買ったネギは、おとなり天童市で作られた曲がりネギでした。 一度、本家の余目ネギが食べたいものです。 生でも美味しく食べられるネギです。 私は、焼いて生醤油で食べました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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