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カテゴリ:カフェ感
アンディー・グローブ(インテル創業者)のことばをひとつ。。。 ”ほとんどの企業は、 誤った戦略が原因で破綻(はたん)するものではない。 だいたいが。。。注力すべき戦略を打ち立てることが出来ず 現状維持のまま破綻に追い込まれてしまう。 戦略が決定できないまま、いたずらに時間を費やすうちに、 企業は勢いも 蓄積してきた貴重な資源も失ってしまう。 最も危険なのは、 行動を起こさずに立ち止まってしまうことだ。” 前回のブログ、 ”ビック・ブルー(IBM)”の話の中で、 アンディー・グローブが、IBMを”ふぬけ”呼ばわりしていた話を紹介した。 本来、 インテルの仕事も、マイクロソフトの仕事も、グーグルの仕事も、 本来ならば。。。 IBMがやるべき仕事だったし、やれる資源もあったし、やれる立場にいたのだから。。。 でも出来なかった。 人間も、 他の動物と同様、 なんの心配もなく、おなかいっぱいになってしまうと。。。 ”野生”から”ブロイラー”になってしまう。 つまり、 食べられるだけの、”なにも出来ない存在”になってしまうという事だ。。。 その危機を回避するための努力として、 前回、 イケア(世界一の家具屋さん)のCEOの涙ぐましい努力をブログで紹介させてもらった。 イケアのトップはヨーロッパで一番の資産家でありながら、 本人は閉店間際のスーパーへ出かけて、値引き商品を買ったり、 移動する際には、歩いていけるところはバスにも乗らない。 とても若い頃、 事業で大成功しポルシェを乗り回していた男とは思えない変身振りだ。 彼は、そうして巨大化した自身の会社を守るために、 日夜、”消費者マインド”を曇らせないように努力し続けていた。 アンディ-・グローブが口ぐせのように話していた言葉がある。 ”カサンドラの声に耳を傾けなさい。”というものだ。 カサンドラとは、 ギリシア神話に登場してくる女性預言者の名前だ。 (彼女は、ことあるごとにトロイの危機を警告し続けたのだが、 誰も彼女の予言を信じようとはせず、結局、トロイは侵略され、国は滅んでしまう。) アンディー・グローブは、インテルに迫りくる危機や変化を察知し、 警告を発する人のことを、 ”歓迎すべきカサンドラ”といって評価した。 グローブの話では、”歓迎すべきカサンドラ”とは、 企業の経営陣ではなく、販売責任者などの中間管理職であることが多いという。 上級管理職よりマーケットに近いところにいるので、 マーケットの変化の兆し(きざし)を察知しやすい立場にあるからだ。 インテルという会社は、 もともとは半導体メモリーチップをつくる会社だった。。だった。 会社設立当初、 同社のメモリーチップの市場占有率は、ほぼ100パーセント。 しかし、 1970年代に入ると 戦争に負けてボロボロになっていたはずの日本が突然復活し、強烈に追い上げてきた。 日本製チップは品質も良く価格も安かった。インテル製チップは歯が立たなかった。 このとき、 インテルは超優良企業から、一転して債務超過一歩手前のダメ企業になってしまった。 インテルCEOだったアンディー・グローブは取締役会で、 ある問いかけをする。 ”もし、我々が無用で役立たずと呼ばれ会社を追い出され、 取締役会が新しいCEOを任命したら、 その新しいCEOは、いったいどんな策を取ると思う?” ゴードンが応える。。。 最初に行なう対策は。。。”メモリー事業からの撤退だろうな” アンディー・グローブはうなずき、 ”気持ちを切り替えて、 どうせやるなら、 我々の手でやろう ”と語った。 こうしてインテルは、 インテルの代名詞で創業時の主力事業だったメモリーチップ事業から完全撤退し、 もはや先進国のやるべき仕事ではないとの結論をつけた。 そして経営資源をリスクの高いマイクロプロセッサー事業に軸足を移したのだった。 そして、インテルは復活する。 当時、インテルを追い込んだ、日本企業はどうかというと。。。 2009年、現在、 いまだメモリー事業に固執し続けて大きな赤字を作っている。。。 最近では、台湾の企業と合弁を進めているというニュースも流れている。 一度、成功した体験を手離すことは難しい。。。? そういえば、パチンコや競馬も、やめられない人にかぎって、 過去、よい経験を味わっている人が多いらしい。 ”欲”と”常識”の外側にチャンスはあるのだが。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.04.24 10:06:03
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