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カフェ感

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2009.07.07
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カテゴリ:カフェ感



のんびりお月さまさんへ



ご質問ありがとうございます!



”今までに無い考えで世の中を渡っていかなくてはならないのでしょうか・・・?”






もともと、


わたしも、リスクは大嫌いです。普通が一番だと思っております。


出来たら。。。


いい大学に入り、巨大な会社に就職し、無事に勤め、巨額の退職金をもらって


世界遺産めぐりの旅に出たいと思っております。



しかし、


残念ながら、


会社の寿命は、人間の寿命より、短いものになっております。



よくテレビを見ていると、


”ダウ平均株価は。。。”という単語を耳にすることがあると思います。



この、ダウ平均株価とは、アメリカ国内の、


それぞれの業界の、トップ30社の、企業の平均株価になります。



じつは、この業界トップ30社、業績が悪いと、入れ替えられてしまうんです。



いままで、入れ替えられることなく、無事に生き残り続けている企業は、


。。。たったの一社しかないんです。



アメリカの全企業の中で。。。たった1社。


ゼネラル・エレクトリック社(GE)という会社だけなんです。


GEという会社は発明王エジソンの作った会社です。


当時のGEは、家電製品(冷蔵庫・洗濯機)などをつくる会社でしたが、


今は、まったく違います。


洗濯機は一台も作っておりません。




原子力、航空機エンジン、金融商品などを製造し販売する別な顔の会社に、


生まれ変わってしまっているんです。



つまり、


世界一の経済大国、アメリカで


”いままでどおりの仕事の仕方で、


 生き残り続けている優秀な企業は”ゼロ”なんです。”




アメリカで、


リスクを説明する際に、


よくケーススタディーとして登場してくる会社のはなしをさせていただきます。


その会社とは、コピー機で有名だった、ゼロックス社です。



ゼロックス社は、1906年に創業し、100年以上の歴史ある会社です。



もともとは印刷用紙の製造で成功を収めた会社でした。



会社が生まれて41年目、ゼロックスに大きな転換点が訪れます。



無名の発明家、カールソンと言う人間の存在です。




1947年、


地球上のほとんどすべての会社には、


コピー機はありませんでした。



書類が複数欲しい時には、オフィスではカーボン用紙が使用されておりました。



発明家カールソンは、何年もかけて”電子写真方法”という、


未知の、前例のない、新技術を生み出し、大企業に売り込みをかけておりました。


しかし、大企業のIBMやGEは、


カールソンの新技術に、まったく興味を示さず無関心でした。


”前例がないし、今のままで十分です。”とカールソンの提案を拒絶します。



そんな、大企業が冷ややかな対応をするなか、


いち早く、カールソンの新技術に将来性を確信した中小企業がひとつだけありました。



そう、その小さな会社というのがゼロックスの前身、ハロルド社という会社だったのです。



ギリシャ語の”乾いた”と”書く”を意味する言葉を組み合わせ。。。



”ゼログラフィー”という新語をつくり、会社名をハロルド・ゼロックス社とし、



この未知の機械に社運をかけることに致しました。



そして1959年、



コピー機の名機ゼロックス914が発売されました。



このコピー機は、大ヒットし世界中に販売されました。


(余談ですが、このコピー機は現在、アメリカの輝かしいい歴史を飾った製品として、
 スミソニアン博物館に永久展示品となっております。)





このコピー機の発売で。。。


世界中のオフィスから、カーボン用紙が消えてしまいました。


また、比例して、


カーボン用紙を作る会社も世界中から消えてしまいました。



ゼロックス社は、大企業が、前例のない新技術に臆病になっているなか、


果敢に攻めて、巨大企業に成長することが出来たのでした。


しかし、


ゼロックス社は、コピー機で成功を収めると。。。


本社は、格式のあるスタンフォードに引越し、


床は、ラバータイル張りのものから、ふかふかの分厚いじゅうたんに変わり、


社員の机も金属製のものから、木製のものに変わりました。




ゼロックス社は、順調な経営を続けており、多額の研究開発費をつかい


未来の新技術開発にも積極的でした。


1973年、ゼロックスの研究所では、


なんと、世界に先駆けてパーソナル・コンピュータの試運転が行われておりました。


グラフィックモニターの画面には、



複数のページが表示されており(のちのウインドウズのようなもの)、



またマウスと呼ばれる、小さな器具が使われておりました。



じつは、この時、



ゼロックス社は、コンピュータの分野においても、



将来、ライバルとなる、マイクロソフトやアップル社などより、



技術において、少なくとも5年は進んでいた。と言われておりました。


しかし、


ゼロックス社は、コピー機で大成功中だったため。。。


わざわざ冒険をして、危険な新分野に進む必要を感じていなかったのです。



社内には、


”今のままで十分だろう!”という空気が満ちておりました。



この時、



ずいぶん多くの挑戦的な人材が、ゼロックス社に失望し、


高い給料を捨てて、


マイクロソフトやアップル社などの、ベンチャー企業へ転職してゆきました。


その後、


ゼロックス社は、守りに入り、


社員の給料と反比例するかのように業績はどんどん落ちてゆきました。


1990年代後半には、大規模なレイオフを実施し、


2002年には、証券詐欺の摘発を受けて悪いことをしているのがバレてしまいました。


なんとか、古きよき時代を取り戻そうと、


悪いことをしてまで、必死に業績を回復させようとするのですが。。。






結論から言うと


長期的に成功したいのなら、短期的にイノベーションが必要なんです。



前進すれば失敗する可能性もありますが、

前進しないと、成功の可能性はゼロになります。




天才、アインシュタインの伝記には、こう書かれております。



”新しい研究室に、何が必要か?と聞かれた。


 わたしは、机と椅子、紙と鉛筆、



      そして、大きなゴミ箱だ。と答えた。”




つらくても、怖がらずに、大きなゴミ箱を持って、


潮目が、完全に変わらぬうちに、


将来の種を探しに行かなければならないのです。



そうしないと、



シンデレラの馬車は、




     かぼちゃの馬車にかわってしまうのです。。。                         


    2009-06-27 21:13:36









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Last updated  2009.07.07 09:17:48
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