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カテゴリ:カフェ感
この時期、 軒先には、カラフルな干し柿がならぶ。 むかし、 和菓子屋の職人からおもしろい話を聞いた。 ”どんなにお菓子の技術が進化しても、 日本のお菓子の甘さの基準は、 干し柿の甘さなんだ。” そう言われてみると、なんだが そんな気もした。 ”あんがい ものごとの本質とは 変わらないものなのだろう。” ふと、 一冊の本が、アタマに浮かび本棚から取り出してみた。 ”きれいなパンツをはきなさい。”というタイトル。 この本、 ビジネス書なんです。じつは。 10年も前に買ったのに、 1800円もした。(笑) この本、 こんな書き出しではじまります。 第一章 なぜ今、母親の視点で考えるべきなのか? きっと誰でも、 母親にこんなことを言われた覚えがあるだろう。 ” 誰が散らかしたかなんてどうでもいいから、とにかくさっさと片付けなさい。!” ” 野菜もちゃんと食べないと、デザートはなしよ。” ” 下着はいつも清潔にね。もし事故でもあって人に見られたら恥ずかしいでしょ。” どこの母親も、 子供のしつけ、社会常識を教え込むために、 まるで世界共通ともいえるほど似通った言い回しを使っている。 きっと誰もが、 一度ならずこんな風にいわれたことがあるはずだ。 ”残さずに全部食べなさい。アフリカにはおなかを空かせた子供たちが大勢いるのよ。”と、 その時、ニュースで話題になった国ならどこでもよいのだが、 とにかく、 こんな なにげない言葉の中にどれほど多くの教えが込められていることか。 資源を無駄にしてはいけない。 自分がいかに恵まれているかを知り、 恵まれていない人たちのことも考えなさい。 母親は、グリーンピースを残さず食べるように言い聞かせながら、 同時にじつに多くのことを教えてくれていたのだ。 第二章 やってみなければ、わからないでしょ ” ちょっとだけ。ね、ひとくちでいいから ” ” イヤ ” ”ほら、ひとくちだけ。 スパゲティっておいしいのよ ” ” いや きらい 気持ち悪いもん ” ”じゃあ ママが食べてみるわよ。 ん~ん おいしい♪” ”いや きらいなの ” ”食べてみなくちゃ、きらいかどうかなんて わからないでしょ ” 未知のものに挑戦してみなければ、人は成長しない。 そのことを母親はちゃんとわかっていた。 だが、未知のものというのは不安でいやなものだ。 それも母親はわかっていた。 ”キライ”と言うときはたいてい”コワイ”という意味なのだということも。 母親は、子供が不安に打ち勝って さまざまな経験をするように手を貸すことも、 仕事のひとつだと心得ていた。 そして、 最後の第15章は、 ”わたしが母スーザンから学んだこと”というタイトル。 ”人は愛して ものは使うもの。その逆は何があっても絶対だめよ。” それが母親の口ぐせだった。 この本、 10年も前に買った本で、 表紙は色あせしている。 しかし、 話の内容はまったく色あせていない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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