街並みは誰が守っていくのか。
みなさま こんにちわん。またまた間が空いてしまいました。毎日、忙しいというわけではないのですが、やることが次から次へとありまして、段取り悪く過ごしています。そんなこんなで、なんやかんや言うてる間にもうあーた3月。三月は、日本ならではの月名でいうところの「弥生」。柔らかな早春の匂いがする優しい月名です。このほかにも三月は、「花月」「花見月」、「夢見月」など、40余りの名前があるそうで。そのほとんどが花や春を思わせるものばかり。 長い冬を越え 訪れる新しい季節を待ち焦がれる日本人の思いが込められているのを感じます。さて、数日前、ネットでニュースを読んでいたら思わず目を疑うような記事が目に飛び込んできました。「世界遺産にも登録された京都の下鴨神社の敷地内に高級マンションが建設されることが決まった」と。衝撃的なニュースです。神社の改修費用捻出のため、なんだそうです。 まじかいな?昔むかし、下鴨神社の近くでお勤めをしていたころ、天気のいい日には、昼弁当を持って下鴨神社の糺ノ森で 短い昼休みを過ごしたものでした。平日昼間の糺ノ森に 人の気配はなく、流れる清流を眺めながらの至福の時間。一歩 境内に足を入れると、シンとした空気が漂って、何にもかえがたい「気」をもらうようなそんな場所です。そこに ナント 高級マンション。いったい誰が、どんな発想で、こんなことが決まったのでしょうか?方や、オランダ。 5年ほど前だったか、家の二階のベランダを改装して、部屋に広げたいと思って市役所に許可を取りにいったところ、「景観が壊れるので不可」と 厳しい返事が来ました。個人の家なのに、観光地でもないのに、大きな家でもなくて ほんの2メートル四方のベランダなのに、昔からの街並みが変わってしまうのでダメだ、と言われてしまったのです。お友達は、自宅の庭に生えていた木を一本切ったところ、後日 行政の人がやってきて 「一本切ったのなら、どこかに一本木を植えてください」と指導されました。「自分の家くらい大丈夫だろう。」 その気持ちが重なると、「街は、確実に壊れていく」。 そういうことなんだと思います。日本人がヨーロッパを訪れると そのほとんどの人が 昔ながらの美しい風景や街並みに ため息をもらします。しかし、その陰にはそこに住む人々の 歴史と街並みに寄り添う努力があるのです。わたしも、住んでみて初めて「美しい街並みと言われるところに住むことの 大いなる不便と労力」を身を以て知りました。古い家は、見るにはいいけれど、住むのは大変。愛おしいと思う気持ちがないと 正直やってられません。水問題、虫問題、いやはや次から次へと。。 だから......京都も。歴史と偉大な歴史的遺産にめぐまれた京都の街は、そこに住む人の努力と愛がなければ、少しづつ消滅していく。一人の力では限界があるのなら、行政や国が関わってほしい。マンション。。。どうなるのかなぁ。 建つのだろうなあ。そして、「これは最高の場所でっせ」と不動産屋さんが売るのだろうなあ。そしてやっぱり うほうほと買う人がいるのだろうなあ。悲しいなあ。いややなあ。てなわけで。いつもありがとう。人気ブログランキングへ にほんブログ村