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February 6, 2008
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私は小屋を離れてもう随分と歩いた。私はこの剣も前の砂時計と同じ意味を持っているのだろうかという新しい考えも生まれた。しかし、考えても何も思いつかず私はとにかく歩く事にした。歩いていれば必ず全ての疑問や謎が解決するだろうと思ったからだ。

私はある時一人の少女と出会った。その少女と出会った場所はちょうど次に進もうとしていた大きな大きな山のふもとだった。その少女はどうやらそこで休憩していたらしく、私を見てかなり驚いていた。そして、

「あなたはもしかしてこの向こうの海岸から歩いて来たのですか?」と聞いてきた。

私はその少女の持っていた楽器に眺めながら、

「はい、私はこの向こうのお城があるところからずっと歩いて来ました。」と答えた。

その少女はその答えを聞いてびっくりしていた。そして、

「あそこの村やお城はすでに滅んでいたはずですけど、あそこに何か用があったのですか?」と聞いてきた。

「私は私が何のためにこの道を歩いているのか確かめるために今まで歩いて来ました。前に訪ねたお城にはこの剣を届けるために行ったのですが、すでに敵の兵士にやられていたのです。」と答えた。

そしてその少女は私が持っていた剣を不思議そうな感じで眺めて、

「ずいぶんと珍しい剣ですね。ここの月下山にも何か用があるようですね。その剣はどこで渡されたのですが?」と聞いてきた。私はこの山は月下山という名前なのかと周りを見てから、

「渡されたというかある島で託されたのです。手紙とともにこの剣の場所も書いてあったのでその人が渡そうとしていた殿様に届けようと思って持ってきたのです。」と答えた。

その少女はその話を聞くとなんだか私に興味を持ったらしく、

「それは大変な旅でしたね。私の名前はメディ・スクローテといいます。外国の音楽家です。ここにはある空中都市があるとかいう話を聞いていたので、その場所に向かう途中なんですよ。ところで、あなたの名前は何ですか?」

そのとき、私は思った。私の名前!?私に名前なんてものがあるのか??

私はずっと歩いてきたがそんなことは一度も考えたことがなかった。ましてや自分の名前は何だろうとは思わなかったのだ。少女は困っている私を見て、こう言った。

「もしかして、自分の名前も分からないんですか?それとも答えたくないだけとか。」

私は正直に「はい、名前は私にも分からないんです。ただひたすら道を歩いてきただけですから。」と答えた。

少女は一時考えてこう言った。「ということは記憶喪失なんですね。それは大変失礼なことを聞いてしまいました。すみません。」

私はあまりにもすまないという顔をしているこの少女を見て、

「いえいえ、私も本当に思い出せないんです。良かったら好きな名前で呼んでもらってもかまいませんよ。」と急いで答えた。

少女は嬉しそうに「えっ、私が名前をつけていいんですか?じゃ、それなら・・・・・・・・。」

少女はいろいろと考えているような顔をしてからこう答えた。

「あなたは記憶がなく剣を持ち旅をしているということでジェアロさんっていうのはどうでしょう?」私はこの少女を見て考えた。何故そういう名前になったのだろうかと不思議に思っている私を見た少女は泣きそうな顔をして、

「やっぱりそんな名前はダメですか?」と聞いてきた。私は名前なんかどうでも良かったので、

「いえ、それで結構です。それよりもメディさんは空中都市を目指して行っているということですけど、ここからその町は近いんですか?」

「はい、私もここにやっとのことでたどりついたばかりだから良かったら一緒に空中都市まで行きませんか?」

「えっ、案内してくれるんですか?」と急に一緒に行こうと言ってくれた少女にそう答えた。

「はい、良かったら何ですけどね。」

「是非、お願いします。ありがとうございます。」と私は少女にお礼を言った。

「では、さっそく向かいましょうか?ここからそう遠くないので明日辺りつくと思います。」

私はそしてこの音楽少女と山を登ることとなった。どうやらこの頂上に空中都市のある移動場所があるらしい。この親切な少女と山を登りながら、私は今日も歩いていた。

この山の上にある空中都市で一体どんなことが待ち受けているのだろうかと考えながら、私は今日もこの永遠と続く道を歩いていた。初めての一緒に行くその少女と共に私は次に目指す空中都市へと向かっていた。



ーーーーーーーーーーーーーーーー終わりーーーーーーーーーーーーーーーー





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Last updated  February 6, 2008 02:58:28 PM
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