さっと立ち読み、垣谷美雨著「もう別れてもいいですか」

2023.05.13

カテゴリ：本

垣谷美雨さんの作品は　「ニュータウンは黄昏れて」「女達の避難所」
「子育てはもう卒業します」「あなたの人生片付けます」
「老後の資金がありません」など見てきましたが・・・

友達との待ち合わせの間、大型スーパー書店で
去年から気になってた「もう別れてもいいですか」をさっと立ち読みした。

離婚したい。でも、お金がない――58歳の主婦・澄子は、横暴な夫・孝男との生活に
苦しんでいた。
田舎の狭いコミュニティ、ギスギスした友人グループ、
モラハラ夫に従うしかない澄子を変えたのは、
離婚して自分らしく生きる元同級生との再会だった。

夫は暴力も振るわないし、今のところは浮気も新たなキャッシングも発覚していない。
そんな状態で離婚したいと思うなんて、世間の常識から外れているのではないかと思い、
ずっと苛まれてきたのだが、今まさにその迷いが吹っ切れた思いだった。
だって、一緒にいるだけで息がちゃんと吸えなくなる。
（本文より）

子どもたちが巣立ち、夫と二人きりになると考えると思う。
妻って、嫁って何？
離婚を決心するも、問題は経済力　
５８歳だと年金をもらうまでは働かないとだめだ。
老母の家を頼ると介護がついてくるが・・・

私と違って実母が娘思いの良い人、弟も物わかりが良いところが全然違う・・・
旦那さんもちゃんと働いて生活費、子供の教育費も普通に出し、
娘の結婚式も資金を出してると思われる。
自分よりずっと恵まれてる主人公の離婚物語です。

普通なら大変だと思われる住まいの確保が簡単、
介護もしないで済んでしまう。これが現実は大問題なのだが・・・
経済問題解決、それでも働かないとだめなバブル世代です。
この作者が描く主婦たちは、大学卒業で　それなりの実家で　それなりの伴侶と
結婚して　家を持ち子育てして子供も大卒だ・・・
それが多数派の日本の現状。
離婚したい女性たちも経済的に恵まれた人生送ってるし、
その子どもたちも祖父母からも愛され、恵まれてると感じた。
主人公の次女の夫がモラハラで大変そうだったが・・・
実際は小説のようにはいかない。

私は少数派なのだとつくづく思う。
だからこそ全く頼れない元夫や実家から自立した離婚をして幸せ、
骨折してても幸せだ。