１０年ぶり宮崎駿監督作品「君たちはどう生きるか」

2023.07.16

カテゴリ：映画

前情報は、アオサギのポスターだけ、グッズもこのイラストだけ・・・
見たあとでも、パンフレットもない・・・

主人公は、牧眞人（まきまひと）１0代の少年です。
空軍需工場を経営する父親と共に東京を離れ、父の後妻が待つ郊外へ疎開する。
お屋敷が半端ない大邸宅です。
数千人の従業員がいた宮崎航空興学で役員の父と
戦時中に疎開した宮﨑駿の実体験がモデルではないかと思わせる。
監督の学習院大学卒業も御曹司を感じさせるし・・・
作中にこれまで制作された宮﨑駿監督作品を感じるシーンが散りばめられている。

冒頭は「風立ちぬ」そして「となりのトトロ」「千と千尋の神隠し」「崖の上のポニョ」「もののけ姫」「ハウルの動く城」最後の方は「天空の城ラピュタ」「カリオストロの城」・・・ときめいた作品をまた見たい　

宮崎駿監督の作品にときめいたのは。東映時代の太陽の王子ホルス、
日本アニメのハイジ　母をたずねて三千里　赤毛のアン
未来少年コナン　亡父がこのアニメ好きだったのです。
カリオストロの城　そして風の谷のナウシカ、「天空の城ラピュタ」「魔女の宅急便」「ハウルの動く城」は　何度も見た。
１回のみのガッカリの作品もあります。

今回、声優に関して主役の少年はピッタリ　菅田将暉くんが「けけぇ－」だとしたら、ほんとに芸達者だと思う。特別出演のキムタクがジブリに関しては、ハウルも今回も違和感なく上手だと思った。柴崎コウさんも　良かった。でも女性役で耐え難い人もいた・・・これは声優使ってほしかった・・・
声が気になるときは　音楽や背景の方に気を散らした。

久石譲さん、今回の音楽、特にピアノ曲がシンプルでびっくり、
わらわらが天空に行くときの曲が好き。
今回、締切がなかったせいか、動画や背景は最高の出来だと思う。
少年が主役ということで　喜怒哀楽の表情、そのしなやかな四肢、
繊細、時に機敏な動きを見てるだけで嬉しかった。
そして緑、花いっぱいの風景、建物、インテリアが私の好きが凝縮されてる。

監督が洋風建築とインテリアが好きなようで・・・
美術設定にも関わってるようだ。

帽子屋さんのマネごとをしてた時があって
このアトリエに憧れた。
出来合いの帽子に、りぼんやコサージュを施してオリジナルにしてた。

後半のアニメならではファンタジーなシーンが良かった。
現実とファンタジーの間が　天と地と・・・
死と誕生の場だったりで妙にリアルで凄いと思った。
監督は絵コンテのみで、あとはスタッフに任せたらしいが・・・
現在アニメで最高峰のスタッフの居るアニメスタジオがいっぱい協力してた。

肝心の話の方は　難解と言われてるが　理不尽な目にいろいろあって
我が人生、読書と漫画とアニメと映画で心底癒やされて来た私には、
エヴァンゲリオンよりもわかると思ったし、親が毒親で　でも自分も親になると毒要素があるし無垢な子供でも　闇がある・・・

「ナウシカ」や「もののけ姫」、「千と千尋の神隠し」などは
醜い争い、自然を汚した人間に絶望感がひしひしだったがこの作品はラストに優しさと希望を感じた。

生きることは食べること・・・食へのこだわりが最も感じられた作品でもある。ありがたさと恐怖が入り混じってる。
　
この作品は　多くの思いが込められてると思うが近い周辺やライフワーク・・・息子の吾郎さんやジブリスタッフや多くのアニメーターへの未来へのメッセージ・・・かも・・・
賛否両論、見る世代で感じ方も違うだろう・・・
多分長編では　最後の作品になるかも・・・