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あんどうりす の りす便り

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2009年06月17日
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先日お伝えした横浜地裁での原爆症認定訴訟

件の師匠の最終弁論(ほんとは500Pもあるけど、ほんの一部)を
いただいたので、許可を得て転載させてもらいます。

べんろん??? にんていそしょう!?と、
法律文章は難解なことが多いですが、
インディジョーンズの話がでてきたり、
判決文より読みやすいです!!

長いけど、よかったら読んでみてくださいませ♪

なお、ブログで読みやすいように編集して改行いっぱいしました。
個人名は非公開ではないですが、ここでは非公開にしました。
へんな改行で読みにくかったらそれは私のせいです~(汗)

以下編集して引用





 陳 述 要 旨
2009年6月15日

はじめに

 2004年9月30日に第1陣が提訴して以来、

約5年の歳月を経て、漸く本日結審を迎える。


この間、原爆症認定却下処分の取消しを求める集団訴訟では、

5つの高裁判決と13の地裁判決の言い渡しがあり、

そのすべてにおいて被告国は敗訴している。


実に被告国の18連敗である。


 被告国は、これだけの司法判断を受けながら、

このように連戦連敗を重ねながら、

全面的な解決を求める原告被爆者らの声を徹頭徹尾無視し、

いたずらに上訴を重ね、

その上訴審においても次々と敗訴するという愚を犯し続けてきた。



その結果、全国の集団訴訟において、

実に68名が提訴後に命を落としている。



本件訴訟における原告◎◎もここに含まれている。

 原告◎◎は昨年9月13日、ガンのため亡くなった。


新しい「審査の方針」によって乳がんが原爆症であると認められて
僅か3ヶ月後であった。

原告◎◎はこの裁判に立ち上がっていることはおろか、
自らが広島で被爆したことさえ、最愛の娘にさえ話してはいなかった。

被爆体験とは人によってはこのように身内にさえ「語りたくない」、
そして決して「思い出したくない」ものでもある。

 このように勇気を振り絞って国を相手に提訴しながら、

その結末をみることなく亡くなっていった

原告の無念さはいかほどのものがあろうか。


こうした被告国の対応は、

もはや犯罪的であるといっても決して言い過ぎではない。


もはや時間はない。

直ちに全面的な解決に応じるよう改めて強く求めるものである。


 被爆者である原告らは、

ある者は被爆直後から、
ある者は被爆後数十年をも経てから

自らの身体に起きた「異常」について、

これが原爆放射線によって生じたものであることを、

文字通り体を張って訴え続けてきた。


そのことによって、

原爆被爆の真実、本当の恐怖、本当の残虐さ、残酷さを訴え、

2度と核兵器が使われることのないよう、

2度と被爆者を作ることのないよう祈り、

願い、闘ってきた。

ある原告は代理人との打ち合わせの中で被爆状況を思い出し、
そのことを語るだけで、体調に変調をきたし病に伏せてしまった。

またある原告は自分が裁判の当事者になったことによって、
自分の子どもや孫に迷惑がかかるのではないかと心配し、
眠れなくなってしまった。


このような苦しい思いをしても
なおこの裁判に立ち上がり続けたのは、

原爆の本当の被害、恐ろしさを後世に伝えたい、

そして2度と自分と同じ思いをするものを作ってはいけない、

その一心であり、これは思想信条を超えたすべての原告、

すべての被爆者に共通した思いなのである。


 そして、こうした被爆者が多数立ち上がることによって、

目に見えない放射線を見えるようにし、

放射線の人体影響を自らの身体をさらすことにより

具体的に示してきたのである。


これに対し、あくまでも放射線の影響を否定し続ける被告国の姿勢は、

その主観的意図はともかく原爆被害を過小評価させ、

世界に対して

原爆被害の実情を正確に伝えることを拒否する結果を生んできたのである。



 昨年、「インディージョーンズ4 クリスタル・スカルの王国」
(スティーブン・スピルバーグ監督、ジョージ・ルーカス制作)が公開された。

大ヒットシリーズの19年ぶりの新作ということで、
世界中で多くの観客を動員した。

 この映画の冒頭はこんなシーンで始まる。

 「不思議な力を持つ秘宝クリスタル・スカルを欲しがるロシア軍によって
核実験場に閉じ込められたジョーンズ博士は、
核爆発のスイッチが押される直前、あるものの中に隠れ危機一髪で難を逃れる。
ジョーンズ博士が隠れたもの、それは冷蔵庫であった。
キノコ雲が立ち上がるその真下から、ジョーンズ博士は平然と
冷蔵庫の扉を開け外に出てくる。
そして、核爆発の噴煙の立ちこめる中をゆうゆうと歩いて脱出していく。
その後ジョーンズ博士は何事もなかったように、
お決まりの奇想天外な冒険活劇が展開されていき、ハッピーエンドを迎えるのであった。」


 ルーカス、スピルバーグというハリウッドを代表する映画人、

世界中に極めて大きな影響力を持つ表現者にして、この認識なのである。


 爆心において冷蔵庫の中で被爆すれば、

冷蔵庫ごと焼け焦げて生きていれるはずがない。

あるいは高熱で冷蔵庫ごと溶けてしまうかもしれない。

もし奇跡的に生き残れたとしても、大量の初期放射線を浴び、

さらに残留放射線の蔓延する中を歩いて脱出したのであるから、

ほどなく脱毛、出血、発熱、紫斑などの急性症状に苦しみ、

おそらく生存している可能性は極めて低いだろう。

少なくともその後の冒険譚は成立しない。



 被爆者が自らの命を縮めてでも、

裁判に立ち上がらなければならない理由はここにある。



これほどまでに原爆被害の実相、核兵器の恐ろしさは

過小評価されているのである。


そして、被爆国日本の政府は、

本訴において爆心から2キロ程度離れていれば

放射線の影響はほとんどない、


残留放射線の影響は極めて僅かであり、

内部被曝も取るに足らないものだと言い続け、



挙げ句「原告らはほとんど被爆していない」とまで言い放っている。

そして、その主張を現在でも維持している。



まさに被爆国日本の政府こそが、

インディージョーンズに描かれた原爆の

漫画的ともいえる過小評価を助長しているのであり、

そのことがさらに被爆者を苦しめている。


 今年5月、オバマ大統領はプラハにおいて、

合衆国大統領として史上初めて「核兵器を使用した責任」に言及し、

核廃絶に向けた決意を示した。


オバマ大統領には是非広島・長崎を訪問して欲しい。

直接、原爆被害の実相に触れて欲しい。



そして悲しいことに、

私たちはそれと同じことを

被爆国日本の政府にもいわなければならないのである。



 一日でも早い被爆者の救済を。


被爆国日本の政府がまず始めに行わなければならないことはこの点である。



ちちをかえせ ははをかえせ.
 としよりをかえせ
 こどもをかえせ

 わたしをかえせ わたしにつながる
 にんげんをかえせ

 にんげんの にんげんのよのあるかぎり
 くずれぬへいわを
 へいわをかえせ  (峠三吉)


再び核兵器が使用される恐れは、決して空想ではない。


 だからこそ、人間として生きることも、

人間として死ぬことも許されなかった被爆者、

「にんげんをかえせ」と叫ばなければならなかった被爆者の声に、

私たちはもう一度耳を傾けなければならない。


 原爆症の認定は、その第1歩に過ぎない。





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Last updated  2009年06月17日 07時07分05秒
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