カテゴリ:カテゴリ未分類
任意の点P 3-Dの画像はCGのもっとも得意とするところであるが、 この本が目指した3-Dは従来のそれとも明らかに違う。 普通のCGは、コンピュータがそのマシン内部で計算・合計をし、 その結果をディスプレイという平面に立体的な映像として映し出す。 それに対してこの「任意の点P」に収録されたものはすべて、 読者の右目と左目から異なったデータを入れ、読者の内側にあるその脳で、 立体像を合成させるのである。その結果、かなり現実離れした想像上の図形も、 逆にリアリティーを持って確かに現れ、我々を魅了するのである。 (任意の点P 慶応義塾大学佐藤雅彦研究室 ) とにかく面白い。面白すぎます。 のぞきこんだ途端、うれしくて悲鳴を上げてしまう本も、 なかなかないでしょう。 赤と青フィルムで見る、3D立体めがねの類は良く見るけれど、 これは透明な凹凸グラスで対象を見るもの。 2枚のほぼ同じなのだけど微妙にずれた画像をレンズでのぞくと、 くっきりと1つの立体となって現れます。 幾何学的な線や面が立ち上がり、交差し、渦巻き、 前後左右して表示されるのです。 この本のきっかけはPJ立案者が高校生だった30年前の、 数学の教材を見つけたこと、というのも驚きます。 平坦な絵なのに、脳では立体として処理する。 目に見えていること全てが、真実というわけではない、 ということを教えくれる本です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.11.12 21:08:10
コメント(0) | コメントを書く |
|