ロック魂７０（おやじロック）

ビートルズ『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』（ステレオ・リマスター）


連休最終日は『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』です。

このアルバムはモノの方が良いという評価がありますがモノ・セットを開封していませんのでステレオでの感想になります。

しかしこのアルバムが世の中に発表された時はさぞ驚いたことでしょうね。
まさにロックが芸術の境地になった、

アルバムの１曲目～「ルーシー・イン・ザ・スカイ・……」まではそれほど変化は感じません
しかし「ゲッティング・ベター」では俄然変わります。ボーカル・コーラスが全然違います。

つづく「フィクシング・ア・ホール」ではポールの声がちょっと鼻詰りを起こしているように聴こえますが前面に出ています
「シーズ・リーヴィング・ホーム」では昔聴いた時よりポールのボーカルがゆったり歌っているように聴こえます。
「……ミスター・カイト」はスチーム・オルガンの部分が相当強調されるかと思いましたけど、それほどでもありません。

「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」はシタールの音がクリアになり非常に聴きやすくなった感じがします
この手の変わった曲の場合は中途半端は良くなく、このようにハッキリさせた方が良いようです。

「ホエン・アイム・シックスティ・フォー」個人的にこのアルバムで一番好きな曲。ポールのもの悲しげなボーカルが良い。
クラリネットの音色がまた物悲しい
「ラヴリー・リタ」意外とジョンとジョージのバッキング・ヴォーカルが目立っています。またポールのボーカルも解散後の歌い方に近い感じがします。
「グッド・モーニング・グッド・モーニング」は相変わらず楽しい曲で、特に次の「サージェント・ペパーズ……（リプライズ）」につなぐ部分は気持ちがいいほど完璧で、このアルバムのトータル性を高めています。

そして問題作「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」ジョンとポールの掛け合いの面白さと、ジョンの何か荘厳ささえ感じるボーカルにこのアルバムの中で一番重要な曲であることを認識されます。

このアルバムはポールが中心的な役割をはたしていることは充分感じますが、このアルバムのもう一つの魅力はやはりジャケットでしょう。
写っている人が誰かを見るのも楽しいし、日本人にとって福助人形があるのは、何か歴史的名作に参加できたという誇りさえ感じることが出来るのではないでしょうか。