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カテゴリ:よもやま話
筒井康隆の小説を読んでいます。
戦時中、マニラあたりで貿易商を営む男の物語。 主人公の名前が自分と同姓同名なことに気づきました。 契約書が眼前に浮かびました。 確かに片方には私の実名の署名があります。 ほう・・面白いことがあるもの・・と興味深く読んでいるうちに、時空ががたがたと揺れ始めた。契約書の文字も大きく揺れて、やがて自分の筆跡となりました。私は小説の中にまったく同化してしまいます。小説は私の人生の予言だったのです。 私は貿易がうまくいきすぎて、取引制限を超過してしまい、裁きの場に引きずりだされています。 利益が出たら、この地に学校を寄付しようと思っていたのに。 テオティワカンの史跡のような、段々に石の組まれた丘のてっぺんに、トゥーラのピラミッドにある像の顔がずっと連なった、奥行き2メートル、幅10メートル高さ30メートルほどの壁が立っている。 その前の広場が裁きの場だ。 4~5人がいま目の前に座らされています。 私は塔の前に第三者のような立場で立たされています。 一人の神父は、「自分はキリスト教なのでこの文明での過ちは犯しようがない」といい逃れをしようとしました。っていま 私は、なんという卑劣な言い分だろうと思っています。 周りの人たちがよく言うよ、という風にケッケと笑っています。 こんな弁解で、この神父は罪を免れました。 そろそろ自分の番が来ます。 こんな裁きは真っ平だ。 私は今大地震が起きるといいと思いました。 そして、果たして地震が起こりました。 とてつもない大きな地震。 この文明自体が崩壊すると思いました。 私は崩れていく建築物の破片をよけながら、丘の下に向かって駆け続けました。 下には円形のプールがあります。 私はその中の小島にたどりつきました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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