ロイといえば中学校の英語の教科書で初めてでてきた英語の名前がロイだった(笑)。
女のほうは・・なんていったかな・・あっ!パールだっ!
いまうれしくて踊りだしております。
それはともかく、ROY BUCHANANの2枚組ベストアルバム。
ミュージシャンズ・ミュージシャンという言葉がある。
プロ達が尊敬するプロ中のプロ、まあゴルゴ13のようなものだ(かなり大雑把)。
その言葉に接し真っ先に浮かぶミュージシャンがこのロイ先生だ。
なにしろジェフ・ベック、エリック・クラプトン、チェット・アトキンス、アル・クーパー、ゲイリー・ムーア、スティーヴ・ハウなど名だたるミュージシャン達が公然と「師匠!」と呼ぶお方だったのだから。
1988年、自殺。動機は不明である。ああ、ロイ・・。
と、尊敬の意をこめて★★★★★。
1.Baltimore
シンプルな3コードの曲。
切り込み鋭いイントロがすでにブキャナンの世界。
2.Black Autumn
イントロの陰鬱なテーマ。
ヴォーカルが参入するところもいい感じだ。
なんとサビはThe Messiah Will Come Again。
レコーディングはこの曲のリリースの2年前だから、プロトタイプと解釈していいのでしょうか。
3.The Story of Isaac
なんという余裕のある速弾であろうか。なんとなくツェッペリンの「天国への階段」のヒントになったのではないかという気もしてくる。
4.Tere'll Always Be
ここまでの4曲はリリースされなかったTHE PROPHETというアルバムからのテイクだそうだ。
これはプロコプ・ハルムの「青い影」だなあ。
どっちが早いかの時代考証はせんときましょう。
5.Sweet Dreams
私が彼のレパートリーで一番大好きなのがこの曲。
この曲で一日を始まりたい。
天上界の音楽だ。
ゆ~ったりした流れに挟み込む、超絶の破調フレーズ。
こういうところにこの人のメチャ激しい一面を見るわけです。
しかし痒いところに手が届くだけでなく「痒さを快感に変える」すさまじい技巧だな~。
でも、なぜ最高潮のところでフェードアウトを?
6.Pete'Blue
いい音色だね~。
絶妙のピッキング・ハーモニクスをはじめとするテクのオンパレード。
この人にできないことは何もないって感じだね。
ああ、欲しいな~ナチュラルのテレキャス(←お前はドラマーだろうがっ!)
7.The Messian Will Come Again
超有名な名曲。説明不要。
8.Tribute to Elmore James
このElmore Jamesについてはこのアマゾンのレビューを参照されたし。
Other post-WWII Chicago bluesmen are better known, but the work of Elmore James holds up as well as any of theirs. If he never had the technical accomplishment of, say, Earl Hooker, he did have as much depth of emotional expression as Muddy Waters; just listen to the sweetness of "I Need You" or the pain of "It Hurts Me, Too." The Sky Is Crying: The History of Elmore James contains some of the most important work of a man who still reigns as the king of slide guitar; anyone who wears a bottleneck today owes a debt to James. Highlights include Robert Johnson's "Dust My Broom," which James made his signature tune, as well as the title track, which contains some of the sweetest licks in blues history. --Genevieve Williams
9.After Hours
ハナっからぶっちゃけたブルース。
酔っ払ってやってるな!(笑)
ここでも匠の隠し味たっぷりのプレイを。
しかしブルース基調でこういう風にヘヴィなアプローチありか?
2つのまったく音色の違うソロがあるがふたつともロイ?
この解析はギタリストにしかできましぇ~ん。
10.Five Dtring Blues
一人で酒場のカウンターで飲んでてこのプレイが流れたら、涙がだだもれになるだろうな~。
11.C.C.Ryder
ライブの音源。
師匠の骨太繊細サウンドのソロがいかしてる。
バックのミュージシャンもこのアルバムの中では出来がいい。
12.My Baby Says She's Gonna Leave Me
おお、JEFF BECK GROUPかと思った(笑)。
ここでのロイ師匠のプレイはテンション、テクニックとも万全。
しかしスネアのオトもいいね。誰?
ROBBIE MAGUDERとあります。
13.Please Don't Turn Me Away
誰もが知ってるスタンダード・ナンバー。
それにこのような付加価値をっ!!
このドラムも12と同じ。
いい音出してるな~。
ロイのスクラッチがまたエモーショナルです~。
上手い。上手すぎる。
14.Country Peacher
また~りさせるこのグルーブ。
リー・リトナーかと一瞬(笑)。
この曲だけ、なぜかベースの音が大きくフューチャーされている。
15.Wayfaring Pilgrim
ブルージーな逸品。
ギターが入った瞬間、飲むぞ!という気になる。アル中か・・(笑)。
ソロなかにはあらゆる技法が投入されてますな。
ギタリストとしてのロイを体感するにはこれが一番かな?
16.Down By the River
ニール・ヤングの曲だ。
こんなもの凄さまじい演奏をそこらへんの飲み屋でやってるのか?
クラプトンが彼のブートを含めてすべての音源を集めていたというのが納得できる。
本当に凄い。
最新鋭のエフェクトも飛び道具もなしのガチンコ演奏だからね。
メチャクチャ上手いギタリストだ、左甚五郎だ、この人は、と確信するテイク。
でもギタリストが聴くと、どうだ?
「ビリー・コブハムの叩くのを見ると、自分のスティックを折りたくなる」というプロのコメントを見たことがある。
17. I'm a Rum
この曲を一曲目に持ってくるとよかったかも。
ギターのオトがとてもなまめかしい。
18.I'm Evil
あ~。ツェッペリンの世界だ。
それより数倍の濃厚な。
こういうのを聴くとぶるーすっていいなと心底思うのであった。
19.Good God Have Mercy
「神様ならもっとお慈悲があっていい筈では?」
という「ヨブ記」的なアプローチ?
20.If Six Were Nine
ファンキーなリズム。なんとなくだがBLOW BY BLOWを想起してしまう。
アプローチは全然違うのだが、思想が。
21.Green Onions
シャッフル・ブルース。
前半の割と艶っぽく奔放なギターはSTEEVE CROPPERか。
22.Soul Dressing
いいね~この影のあるメロディ。
23.Hey Joe
もちジミヘンの代表曲。ライブ音源。
ヴォーカルもブキャナン。
泣けてくるな~。ジミヘンと違うアプローチで彼に対峙している。
24.Fiy...Night Bird
なんだこのプログレ風味のイントロは。
シンセのオトがいいね。大林監督の映画のBGMにもいいかも。
25.Turn to Stone
有名曲だすね。
多くのミュージシャンがカバー。
(駆け出しのアマバンはこの曲をやるとよろし。割りにうまく聞こえる)
ここでのブキャナンはその中でもベストのパフォーマンスを見せてくれる。
フェードアウトするのが惜しいなあ。
26.Dual Solloduy
ゼエゼエ・・26曲目。
ここでもアコギ風ソロの独壇場。
イエペス先生にもなれるブキャナン氏。
おいらはドラマーだけど55歳くらいまでには真似事くらいはできるようになろう・と思うのであった。
楽天さん系で買えるのはこのアルバム。