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テーマ:ヘヴィメタルを語る(673)
カテゴリ:ブラック・サバス解説
正直言うと、この記事を書き始めるまで、ずっとヴォーカルがロニージェイムスだと思っていました(笑)。
無論ドラマーがコージーというのは押さえていたのですが、ベースもギーザーにしては生彩がないなとか思っておったのですよ(笑)。 あの、駄作を水準作にまで引っ張るベースがないなと(笑)。 今確認したラインナップは以下の通り。 TONY IOMMI - Lead Guitar TONY MARTIN - Vocals LAURENCE COTTLE - Bass C0ZY POWELL - Drums GEOFF NICHOLLS - Keyboards なんと、オリジナルメンバーはギターのアイオミだけになってしまったのか・・しかし何なんでしょう、ロニーがいないにもかかわらず’RAIBOW RISING’と連続して聴いたときの違和感の無さは・・?? 無論リッチーとアイオミでは相当タイプが違います。 私は安直に走ったときのリッチーはかなり嫌いです。 しかし時折みせるあのスケールの大きい破調と危険な香り、これは余人をもって代えられないものがあります。 アイオミのギターはいかにテンションを込めても、どこか一定の幅に収まっている感があり、いつも一定の満足感を与えてくれるのですが反面そこからブレイクスルーしない、色気が出ないもどかしさも感じてしまいます。 しかし常に曲に合わせて優等生的ともいえる美しいギターフレーズを考え出す能力は賞賛に値します。8曲すべてよくできていますが、アルバムとしての起承転結がイマイチなので★★★★・・。 1.The Gates of Hell これはアルバム導入部の効果音です。 ホラームービーから持ってきたようなアレです。 2.Headless Cross 「へんです苦労する~」と空で聴いてしまった人がいたがゆえに、私もこの曲を聴くたんびに「そーだよなー、みんなヘンで、ヘッドレスで苦労するんだよな~」とミョーなことが頭に去来するようになって、この壮大な名作が台無しになるのでした・・。 3.Devil and Daughter ハードですが、どっしりした独自のノリを感じます。これはコージーの功績でしょう。 まあ、非常に印象的かというと??なのですが。 4.When Die Calls アルバム中、最も聴き応えのあるナンバーです。 この曲が突出しすぎている感もあります。 まわりが全部水準作として埋没して聴こえるのです。 ドラムは、スネアのスナッピーが他の曲より緩めに響いています。 チューイングを変えているのでしょう。トレードマークの「べし」よりもっと「さくさくっ」とした音色になっていて、この曲の奥深さをさらに盛りたてています。 友情出演で、ブライアン・メイ(クイーン)が参加しています。 もっともあのバンドでのような「火星の三五八漬け」状態のサウンドは自粛しているので、フツーの上手いギターに聴こえます(ギタリストの耳はないので・・たはは) 5.Kill in the Spirit World ギターソロがハイライト。キーボードとのコンビネーションが夢心地です。 6.Call of the Wild このへんで少しサバス失速・・。 でもエンディング近くに高速バスドラを使った印象的フィルインあり。 7.Black Moon ズシリと重いリフにギターが高速軽妙にカラみます。 「何もそこまで・・」とも思いますが(笑)、音色に瞬間的な煌めきがあれば・・。 イマイチ官能的でないのが残念です。 8.Nightwing いかにもサバスザマスなダークな曲ですが、中盤、アコギのアレンジが入ってホッとします。 6,7、あたりでもこのような変化が欲しいです。どれも同じミドルハイなテンションが続き、「佳作が並んだなあ~」という食感が残ってしまうのでした。 この物足りなさは、サバスの全アルバムに共通するものと思っているのは私だけでしょうか・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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