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テーマ:ヘヴィメタルを語る(673)
カテゴリ:洋楽(ロック・クロスオーバー)
VAIは一時期「これぞ究極のギタリストの姿!」と思い何枚かアルバムを買った。 このアルバムでのメンバーがVo:Devin Townsend Bs:T.M.Stevens Ds:Terry Bozioと、これでもかというくらい濃い方々ばかりで、思い余ってドラムをフロイドのニック・メイソンあたりで中和したくなる(たぶんそれじゃイカンでしょう・笑)。 ボーカルのデヴィンはSVからのオファーがあるまで、ギタリストとして活動する予定で、すでにアルバムの契約までしていたらしい。 このアルバムはカーステレオやウォークマンなどで聞き流してはいけない。音楽的な美しさを感じる以前に、 「このたびのアルバムは新たなアーキテクチャーの採用と先端プロセスの融合により、高性能/多機能を短納期・低コストで実現できる新プラットフォームの・・」 と、高性能デバイスのプレゼンを受けているような心境になってしまうのだ。 しかし、ヘッドホンで丹念に音を拾っていくと、やっぱりなかなか素晴らしく、さらにCDの解説書を読んでいるとますます好きになってくる。 非常に高度で複雑なメッセージと原始的な快感を呼び覚ます信号を盛り込んだ力作だ。 ヴァイはうるさいだけの男ではない。 では、そこに紹介されていたSVの曲コメントを織り交ぜつつ感想を。 ★★★★☆ 1. 2.An Earth Dweller's Return ~Here and Now SV:「リフのアイデアをストックした500本くらいのテープから適当に引き出したモノが元になっている。意味するところは、今、この時点こそが行動を起こすべき時・・過去は歴史の一ページに過ぎないということさ」 スティーブ、光臨!という感じの荘厳なオープニングののち、すかさずテンション全開。 このナンバー、実にカッコイイ。 「怒涛のロック」とでも言おうか。 ボジオ機械的だが高性能。 筋肉ベキベキのベースも頼もしい。 3.In My Dreams With You SV:「バークレー時代の友人との共作で、デズモンド・チャイルドが歌詞で協力してくれた。」 イントロはちょっと驚くが基本的にメロが良く、耳に心地よいナンバー。 ボーカルいいけど、ときどきなんでこんな風に歌い回すかなーと思うこともあり。 4.Still My Bleeding Heart SV:「不治の病で寝たきりになっている少年がいて、彼が僕のファンだと聞かされたんだ。その後、病院に直接電話して彼とハナシたんだが、残念ながら2カ月後に亡くなっってしまった。その事について、親の立場で書いてみたのがこの曲なんだ。音楽的には、これぞ僕の神髄という仕上がりになっていると思う」 うっうっ、スティーブ、いい奴・・。 In the name of love Still my bleeding heart For the love of God Still my bleeding heart 愛という名のもとに 僕の心は痛み続ける 神への愛のために 僕の心は痛みつづける こういうコンセプトなのに感傷的なバラードにならず神に問いかける戦士の物語に仕立てているところが却って感動を誘う。 このアルバムのハイライトだと思う。 続く。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jun 21, 2006 08:52:11 PM
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