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テーマ:中国&台湾(3303)
カテゴリ:海外情報
先日中国に行った際、日中の合弁企業3工場と中国の発電設備の工場を見せてもらった。 感想としては、日中合弁でうまくペイさせるためには、 ○原材料が安価に安定供給される環境である ○内製率が高い(かつ、知的財産の流失への防止策がとられている) ○販路が確保され、完成品の搬送の利便性が高い(雇用の見返りとして一定割合を官が 購入してくれる場合があるようだ) ○労働力が安価で良質である 中国人の優秀な中間管理者がいる(彼らとのラポートも重要) ○過度に自動化にコストをかけない ○各地における土地の提供、税制などのインセンティブをうまく活用する などが重要なキーとなるように思われた。 また的確・厳格な従業員教育も欠かせない。 中国の発電設備工場ではアルミ粉の飛び散る切削工程においても作業員はマスクひとつせず、昼休みには作業場内でバトミントンに興じるなど(!)、安全衛生面、モラル面でかなりの遅れが見てとれた。 そしてきわめつけはトイレ!いまだに個室に扉なしっ! 今回訪問した中では瀋陽のブリジストンタイヤの工場が際立っていた。 しゃんとした日本人マネージャーが中国の労働者に労働モラルはもとより、安全、衛生、自己実現の方法などを真摯に教育しており、その規律は見事で従業員も生き生きと働いていた。 視察団が工場内に入る際に工場の主任以上の中国人作業員が整列して拍手で迎えてくれる姿勢は感動的ですらあった。 一面的な見方かもしれないが、こうした取り組みは自社の労働生産性向上という意義にとどまらず、勤勉・公正という日本人の美点を示し、ある種の偏見を払拭することに少なからず寄与しているのではないかと感じた。 (写真はトヨタのプリウス生産現場。ほとんどが日本で生産されているので「組み立て」に近い。しかも手作業が多い!労働コスト面でうまみがないが、政府筋には売れているのでそれでいいのだろう。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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