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テーマ:ヘヴィメタルを語る(673)
カテゴリ:ディープ・パープルファミリー解説
「IN ROCK」以降のディープ・パープルがなぜ「第二期」と呼ばれるかというと、バンドの戦略がジョン・ロードのクラシカルなキーボードを主体としたアート・ロック路線から、リッチー・ブラックモアの暴力的なギタープレイを中心とするハイパーなヘビーロック路線に転換する際に、ロッド・エバンスとニック・シンパーが解雇され、イアン・ギラン・とロジャー・グローバーが加入するというリストラが行われたからです。
その改革は当たりに当たりました。 新しいアルバムはロックの新時代を切り開く素晴らしい出来であり、パープルは一躍レッド・ツェッペリンに並ぶ世界の2大ハードロック・グループに踊り出たのでした。 それでおさまらないのがロッド・エヴァンス。 まあ、それはそうですわに。 もとパープルのブランドを精一杯活用し、腕っこきをかき集めてこのバンドを結成したのでした。 出来上がったアルバムは、なるほど弟一期パープルのアート感覚は残るものの、それにツェッペリンのソリッドでアブストラクトな感覚やジェフ・ベックグループの奔放な規律性も取り入れ、見事な出来となっていました。 しかしその頃、パープルははるか上を行っていました。 「MACHINE HEAD」という、ロック史上最高ともいえるジャイウェイ・スターという名曲を含むとてつもないアルバムを出し、もう誰も追いつくことのできない存在になっていたのです。 ああ、王様と通行人A状態・・。 このアルバム、しかし聴けば聴くほど良くなってきます。 ロッドはかなり才能豊かな人ではなかったか・・。 ドラムはイアンペイスほどの破壊力はありませんが、スネアのストロークが速く水準をかなり超えるドラマーです。 それにギターとベースはパープルよりはちと落ちますが、それでもかなりの腕前だしなによりロッドの声と魅力的な曲があります。 しかし運がなかった・・。 バンドの盛衰なんて、半分は運ですからね。 運とマネージメント能力さえあれば、ブラックサバスくらいのポジションは確保できたと思うのです。 全体にオトが籠っているのが残念です。 技術的なこともあるが、私がミキシングをするなら、もっとギターのハイエンドを効かせて、ベースのオトをゴリゴリに硬く、バスドラの残響を深く・とかするかなあ。 ★★★★☆ 曲ごとのコメントは、次回へ!
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最終更新日
Jan 7, 2011 06:20:08 AM
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