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テーマ:ヘヴィメタルを語る(673)
カテゴリ:ブラック・サバス解説
ロック界「元」最強のボーカリスト、イアン・ギランを擁しての12thアルバム。
1980年、ブラック・サバスがロニー・ジェイムス・ディオをフィーチュアして制作した「HEAVEN AND HELL」は素晴らしい出来映えだった。 このアルバムの大ヒットにより、それまで長く低迷していたサバスは見事復活を遂げる。 しかしこのあと、ドラムのビルが体調を崩し脱退。 カーマイン・アピスの弟、ヴィニー・アピスを起用して「MOB RULES」をリリースするも、その制作時に音楽的な方向性をめぐってメンバー同士の対立が激化する。 その構図は「ロニーVSトニー&ギーザー」というものであった。 ロニーはドラムのヴィニーを連れてバンドを脱退。 トニーとギーザーはバンドを解散させることを考えたが、マネージャーがGILLANを解散させ宙に浮いていたイアン・ギランに声をかけ、この組み合わせが実現した。 ドラムは再びビルが合流。 しかし結局、ギランはすぐにDEEP PURPLEの再結成(5期)に向け脱退してしまい、次には元パープルのベース兼ボーカルのグレン・ヒューズにバトン・タッチと、このころのサバスは元パープル・レインボウファミリーの歴代ボーカル利き酒大会の様相を示している。 で、どうでした、ですか? 「買って損した~~っ!!」★★ ギランの入ったサバスは、お互いに悪いところを引き立て合っているように見えるのだ。 1.Trashed 疾走型のハードロックだが、リフ、ABメロとも、どれもイマイチ。 ショッパナのギランのシャウトがショボい。 一曲目からコレかよ~と思っていたが、何度も聴いているとよくなってくる。 このアルバム、いつもはバリバリ弾くギーザーのオトが籠り気味で、これもこのアルバムの出来を下げているかなと思う。 このバンド、もともとギーザーのベースラインでもってるところもあるので・・。 2.Stonehenge いつものホラー路線。ちょいプログレ風でなかなかだなーと思っていると・・ 3.Disturbing the Priest ここでお膳をひっくり返すようなマネを! 魔王登場!って感じでギランの高笑い。 こっちも大笑い。 このアルバムを「珍品」の域にまで達せしめている話題作である。 4.The Dark これもホラー系。「美」は感じないなあ~。 5.Zero the hero これはサバスらしいのではなかろうか。ギランの声もまあマッチしている。 聴きどころはギターソロかな。 こういう曲って、ベース演ってて飽きないかな。 6.Degital Bitch IT長者に媚びを売る女を罵る歌。 買えないものなんて何ひとつない 彼女は街一番のリッチなビッチ 太ったオヤジが彼女の金づる コンピュータで大儲けした男 タイムリーですな。何もそこまでという位怒り狂っております。 7.Born Again これはなかなかいいぞ!でも「ヘッドレス・クロス」にもこんな曲なかったっけ? ここでのアイオミのギターはなかなか感動的であります。 8.Hot Line まあよくあるスローなロックである。 アイオミここではギラギラ一本調子で弾き込みすぎか。 9.Keep it Warm ビル・ワードのドラム、やけにフィルインでリズムが狂う。 体調が悪いのか、それとも「天然」なのか? この曲は、1~8が全体に良かったら締めるのによかっただろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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