|
テーマ:ヘヴィメタルを語る(673)
カテゴリ:ディープ・パープルファミリー解説
ディープ・パープル/ファイアーボール このアルバムの特徴は、曲が非常にバラエティに富んでいることである。 といっても、ヌルい曲は4.くらいで、どれも第一級のHRらしいテンションと深みのある曲、演奏である。 ただ、「わかりやすさ」という点で難があった。加えて、「イン・ロック」と「マシンヘッド」という世紀の名盤に挟まれたので、なにげにローテーションの谷間扱いされている向きもあるが、よくよく聴きこんでいくとこれも名作だということがじわじわと沁みこむようにわかってくる。 このアルバムでいいのはロジャーのベースで、パープルの全アルバム中最も力強く弾きまくっている。とくに2などには、3期のグレンには求めても得られない「ベースランニングの美しさ」という2期の特質が鮮明である。 コンサート・ツアーの合間にばたばたと作ってこのレベル。じっくり取り組まれていたら凄いものができていたに違いない。 ただ・・このアルバムのジャケは当時仲間うちでは評判悪かった。ファイアーボールというより「精子」を連想するというのだ。 ★★★★★ 1.Fireball ビョオン!というジョンのサワリとペイスのスーパーマシーン!!という感じのダブルバスドラが素晴らしい「いかにもパープル」なナンバー。ボーカルも力強く、なんとも爽快なロングシュートだ。 しかし、この曲、パープル以外のバンドがやってもそれほどカッコ良くないかもしれない。勢いと技術のあるこのメンバーなればこそ・・。 2.No No No 2期パープルの隠れ名曲である。 ギンギンのベースを聴くのが楽しみ。 3.Strange Kind of Woman 輸入盤ではここがDemon's Eyeとなるが、これは日本じゃ売れないだろうってんでこの曲に差し替えられている。 ライブではリッチーとギランの掛け合いなどに使われ、人気のあるナンバーだがよくよくAメロBメロ聴くと割になさけない曲である。 イントロの長い連符をペイスがセンスよく叩き分けているところが好きだ。 4.Anyone's Daughter イントロはまるでビートルズのrevolution No.9。 好きな方もおられると思うが、私としてはどうもここで脱力するのであった。 5.The Mule おそろしくヘビーで、くくぐもったような曲調。 HRの教科書のような曲ではないか。 リッチーのギターが中近東風のジョンのキーボに突入するところなんざハッ!としますね。 大音量で聴くとベースがまたカッコイイ。 2期のライブではこの曲からドラム・ソロに入るのだ。 6.No One Came 発表当時はイントロのキーボードが中国音楽みたいなところがイマイチ好きじゃなかったのだが、今味わってみるとかなりイケテル! ちょっとプログレっぽい感じもあってね。 なんと言ってもリフ、サビが魅力的だ。 日本のロックグループでここをすっかりパクったところがあったけ・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Nov 21, 2010 08:21:28 PM
コメント(0) | コメントを書く
[ディープ・パープルファミリー解説] カテゴリの最新記事
|