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テーマ:ヘヴィメタルを語る(673)
カテゴリ:ディープ・パープルファミリー解説
このアルバムが出た頃は、ちょうどもうHRは聴きたくないな~と感じていた時期でした。 それでもパープルに対する未練は残っていたのでしょう、レンタル屋でこのアルバムを見かけたとき、カバーデザインが素晴らしかったので、どこか期待するものがあって借りて聴いたのでした。 私は貧乏性なので、通常、あまり気にいらない作品でも、「せっかく借りたんだからテープにくらい・・」と録っていたものですが、このアルバムだけはどうしても、録音する気にさえなれませんでした。 私はこのアルバムを聴いて、パープルとはっきり決別したのでした。 もっとも私にも、パープルのようにファンとしての「ファンとしての第何期」というのがありました。 ネットで安く手に入るご時勢になり、いまこうやって昔の作品を集めて聴いていますので、 「ファン第3期時代」が静かに続いているのかもしれません。 で、このアルバム、今改めて聴いて、やっぱりどうしようもないものだったということを再確認しました。 曲があまりに単調、安直で、こういうつまらん曲のときのギランはコクがないラーメンスープに乗った生煮えのホルモンのようにアクが目立つ(どーゆー例えだっ)のです。 こんなに曲が良くないと演奏していても気合が入らないのだろう、ジョンロードが一定がんばっていると思えるほかは、かなりテンションの低いプレイが続きます。 1.Bad Attitude 2.The Unwritten Law 3.Call of the Wild 4.Mad Dog 5.Black & White 6.Hard Lovin' Women 7.The Spanish Archer 8.Strngeways 9.Mizie Dupree 10.Dead or Alive 1.はイントロのキーボがパープ復活を期待させますが、いきなり駄リフに突入。きっとギランでしょう。 「あーっ、スタート3メートル地点で落馬!!」という格好です。 3.もリフが安直ではありますが、その後の展開は案外さわやかな部分(POPになるのだが)もなくはありません。 とにかくリフと歌メロのアイデア不足に悩んでいたなという感じです。ヘヴィーとポップの狭間での迷いもあったのか・・。 そのあとは多分にセッション的な曲が続きますが、作品になっているのは6.でしょう。 タイトルもハード・ラビング・ウーマン! しかしただリズムを刻むだけのようなドラム、ルート音を弾いているだけのベースは本当にあの黄金の2期のメンバーの演奏なのか。こういう曲こそロック魂で鋭く切り込んでいかなければならないのですが。 8はレンボウからの惰性でできたようなリフですが、後半ちょっとシュールな味が出てきます。 10.もレインボウでよくあるパターンで、いい加減にしてくれといいたくなります。 途中で入るドラムのオカズまでが、まるでKILL THE KINGみたいです。ギターが少しやる気でていますが散漫な印象は免れません。 全体にサウンドが平板なのがツライ。 ロジャー・グローバーのプロデュースによるものですが、この人はプロデューサーとしてのセンスはゼロだと思いますね。ジューダス・プリーストのアルバム「背信の門」でもそうだったのですが、サウンドに奥行きがない。 ペナペナのオトにしてしまう癖があります。 ★★ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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