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テーマ:バンドマンの語り場(1285)
カテゴリ:洋楽(ロック・クロスオーバー)
後期ウェザーの名盤。天才コンビであったドラムのピーター・アースキンとベースのジャコ・パストリアスがグループを抜け、代わりにオマー・ハキムとヴィクター・ベイリーが加入。 前任者たちがあまりに技巧者だったため、発表当時は(とくにハキムのドラムは)酷評されましたが、彼らへの思い入れなどを切り離して今一枚のアルバムとして聴くと、十分に素晴らしく、聴きこんでいるうちに愛聴盤になってしまいます。 またハキムは、WR解散後はセッションドラマーとしてスタンリー・クラーク、マーカス・ミラー、リー・リトナーらのレコーディングに参加し、名実ともに世界のトップドラマーの一人として認知されるに至っています。 1.Can't it be done 2.D Flat Waltz 3.Peasant 4.Predator 5.Blue Sound-Note 3 6.Swamp Cabbage 7.Domino Theory まずはイントロダクションがスタンダードっぽいボーカル(by カールアンダーソン)ナンバーであることに意表をつかれるでしょう。 2.ではWRらしい、リラックスした雰囲気の中で高度なプレイを聴かせます。 特にヴィクター・ベイリーのディストーションのかかった硬質ゴムのような弾力的なプレイが耳に残ります。 3.は△。エスニックな感覚、悪くはないですが、たらたら長いのがチョット飽きてきます・・。 4.でまた、目がシャキッとなります。サックス、ピアノ、ベースの絡みが、音の万華鏡を覗くようです。ドラムのメリハリのあるハイハット・プレイも良い。 5.イントロ、曲の構成ともに素晴らしく、アルバム中一番好きな曲。 シンセのサウンドの作りこみも美しく、聴き飽きがしません。 6.6拍子のリズム・パターンに乗せ、色々なサウンドを実験しています。 トランスとかポリリズムとかいうのか・・。 聴き込むと面白い。ドラムはやや単調でまだ若いです。ハーヴィー・メイソンあたりが叩くともっとメリハリが出たかも・・。 7.これもWRらしいダークでクールな曲調。 長いベースソロはさすがに達者ですが、ややトーンの変化に乏しく破天荒さに欠けるか。 リズムマシーンに基本リズムを演奏させ、ドラムはフィルイン部分を自由に叩くというドラマーにとっては実に嬉しいシチュエーションです。 ハキム、3年トシをとっていたらもっと面白いことをやらかしていたでしょう。 全体に非常によくできたアルバムではありますが、リズム隊がまだ本領発揮していないという感じが残るのと、3,6あたりがやや単調に流れるところが残念です。 ★★★★ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jan 12, 2011 06:23:33 AM
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