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カテゴリ:鳴子温泉郷(宮城)
この旅館、コストパフォーマンスが高そうなのでいつか泊まってやろうと思うのだが、なかなか直前に思い立ったときには予約がいっぱいになってしまっていて叶わない。 これは楽天トラベルではなくじゃらんのほうにある。 先日、日帰りで寄ってみた。 フロントに出てきた若女将さんはハキハキとした感じ。 館内はこざっぱりとしていて、清潔感もある。 中に入ってみると案外広いなという印象である。 大浴場は、ドア一枚で露天とつながっている。 内湯の湯船は大人4人が入れるほどの広さ。 露天はせいぜい「仲良しが2人」という寸法であって、日本最小に近い。 目に入るのは隣の家の倉だが、それなりに趣きがある。 その倉の屋根の上に空が広がり、白雲がゆーっくりと左に動いていく。それをじーっと眺めているとだんだんと三昧の境地になってきた。 内湯に戻ると、老人の二人連れが小声で話しながら入浴していた。他人がいるので声量を抑えているのだろう。良識ある人たちだ(あああ阿部旅館を参照)。 一人が「おさきに」と脱衣場へ消えた。 残った老人は、私に「露天は温かったですか」と尋ねた。 「けっこう温いでしたね」 「どれ」と老人。窓越しに、「うわっ、本当にヌルイ」と叫ぶ声が聞こえてきた。 まあ、それほどでもなかったのだが。 私は内湯でしっかりと温まり、脱衣場にいくと、先ほどの先発老人はラクダ一式を装着し終えたところであった。 「お客さんどこから」 「仙台からです」 「仙台のどこ」 「青葉区です」 「楽天の野球場あるね、あれは何区」 「宮城野区」 ・・それから 「港も宮城野区にあるのかね」 「今夜どこに泊まるの」 「自炊?一泊いくら」 と老人の尋問は続いた。やーれ、聞きたがりの爺さんだ。 私は、「ここの旅館はいつも泊まってますか?料理はいいですか?」と反撃した。 爺さんは、うーんと考えた末、「ここはいつも料理いいねー」と答えた。 そこにもう一人の爺さんが風呂からあがって来た。 狭い脱衣場はにわかサロンとなり、質問と回答のループははてしなく続いた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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