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カテゴリ:邦楽(ポピュラー)
いや~やっぱ陽水は素晴らしいです!
私は学生時代から大の和製フォーク嫌いで、生ギター持って「戦争を知らない子供たち」なんて歌ってる奴を見ただけでスリッパで後ろからスコーン!とやりたくなったものだ。 なんつーかな、「なよなよ文化の象徴」みたいな感じ? 特にアリス、さだまさし、松山千春などはいまでもアレルギーの対象なのだが、井上陽水だけは何か違うという感覚があった。 その曲、歌詞の芸術的な高度性はもとより、声の質、歌い方なども妙に性に合った。 あっけらかんとした明るさに共存する精妙な陰影。 一見なよなよだが、根底に通る剛毅なスジ。複雑系だよな。 もともと、ビートルズファンだった人なのでコテコテのフォークはあまり作らないのが良い。ロックのリフを持つ作品が多いのだ。したがってドラムをやっても乗れる。 その中でリアルタイムでは「青空、ひとりきり」がとても好きで、シングル・レコードを買って繰り返し聴いていた。今思えば、日本における16ビート・ロックのハシリみたいな感じで、アレンジや演奏も実にビシッと決まっていた。 オープニングの2曲目、これをヘビーなオトでやってくれたので非常に嬉しかった。 舞台装置も芸術的で美しく曲を巧みに盛り上げ、バックバンドもなかなか腕達者が揃っていたように思う。 白髪ロン毛のギタリスト、まるでスティーブ・モーズみたいだったなあと思って後で調べたら今剛 (こん・つよし)さんという第一線のギタリストだったのですね。私とほぼ同い年である。凄いっす。 もう一人のギターは地味にサイドに徹していたが、ジャジーなナンバーではリードをとり、切れ味のよいアドリブを展開。 ベースはまるでヘビーロッカーみたいに低く構え、ピックでゴリゴリとした音を出すことが多かった。このベースのおかげで全体のサウンドの重量感が高い。 陽水のバックは皆さん、相当テクがあってジャンルが広くないとつとまらないだろう。 Make-up Shadowも大好きなナンバーのひとつ。 歌謡曲なのにAメロのあとのコードが妙にパワーありげでロックしており、そこのところが頭の中でリフレインするのだ。 声も出てるし、トークも最高であった。喋りが流暢でなければないほどいいような感じだ。 これは実に得だね(この商売でなかったら、ちょっと苦労したかもしれないが)。 彼のこのトーク、歌、ふわふわした手振りはなんらかの催眠術効果があるのではないだろうかとふと思ったりもした。 アンコール最後の曲は大名曲「いっそセレナーデ」・・決まったなあ。 このあと例のちょっと女っぽい口調で「ありがとうござ~いました」と挨拶をし、再び和やかムードで幕を閉じたのだった。 井上陽水 /GOLDEN BEST お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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