|
カテゴリ:その他の山形の温泉
この宿、つい最近廃業した東鳴子の「田中温泉」と共通点があるなと感じる。
この、昔ちょっとアバンギャルドだったろうなと思わせる多角形を多用した建築。 朽ちたコンクーリートの感触などが。 ただし、こちらは宿泊客はたくさん来るからホラー物件ではない。 風呂場は、なんとも凝ったつくりで、窓が二重で、外側には目隠しがあって、窓と窓の間は「坪庭」のような趣向。 今となっては、枯山水の横に掃除用の靴はあるわホンコンフラワーはあるわで、訳がわからなくなってしまっている。 洗い場は3つほどあるが、排水溝が湯船の間近にあるので、洗髪などする客がいると、泡が近くまで流れてきて、あまりいい感じはしない。床の傾斜の関係で止むを得ないのか。 湯船は多角形のへり側にあって、男女は仕切りで区切られているが、湯は繋がっている。 赤湯温泉の「瀧波」がちょうどこんな造りだったっけ。 ただしあちらはぐっと趣がある。 しかし湯だけは満塁ホームラン級のインパクトがあることを認めざるを得ない。 薄いブルー。 かすかなアブラ臭と、これまで経験したことのないとろみ。 中山平の「丸進別館」や「琢秀」の湯を2倍くらいに煮詰めたような感じで、なんと、湯船の中で尻が滑って座っていられないほどなのだ。 年寄りの酔っ払いなどは、ここでバランスを崩して湯をガブと飲むことになりはしないか。 とにかくこんなとろとろなのは初めてだ。 私は到着後すぐと、就寝前の2度ほど入った。 いつもは丑三つ時に起きて、静まり返った館内を歩いて風呂に行くのを密かな楽しみにしている私だが、今回はグロッキー。 朝6時の村のサイレンで起きるまで、人事不省であった。 なんだこの湯は・・。猛烈に効くんだなあ・・。 ・・・続く。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[その他の山形の温泉] カテゴリの最新記事
|