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テーマ:温泉について(1667)
カテゴリ:その他の山形の温泉
新庄市からクルマでおよそ30分。山間の小集落。
ここから先は、オートバイがやっと通れるほどの林道しかない。 廃業した宿や店が目立つ。 なんとも物寂しいところだ。 それほど元気のない女中さん(1)は、お茶を入れながら 「こんな山の中でびっくりしたでしょう・・」 「いえ、それより旅館の草臥れ具合に驚きました」 ・・とは言わなかったが。 それにしても、この窓の外の換気塔が不気味である。 部屋のドアは思い切り閉めないとだめ。 畳は焼け気味。 素泊まり4000円代の「チョーお気軽プラン」というのがあるが、確かに、湯治やビジネス用途の宿なのかもしれない。 民芸風のロビーには漫画本が豪勢に並んでいる。 散歩にと、一時間ほど林道を歩く。 羽根沢から先は、途中ますます狭矮な道になり、草木も張り出し、クルマでは走破がかなり厳しそうな道となっている。 はっと息を呑むような光景があるというのでもなく、ただひたすら山ん中だなあ・・という道だ。危険ながけもないが、そのかわり見晴らしもない。 (そうそう、新庄から羽根沢までの道に危険ながけ道はないので、その点は安心して来れる。) さて、もう楽しみは夕食のみ。 出てきたお膳は絵に描いたような山菜づくしだった。 うどのクルミあえ、わらびのおひたし、わらび・たけのこ・豚肉・にしんの炊き合わせ、えのきのおひたし、蕎麦・・。 散策していると、そこらじゅうにわらびが生えているから、間違いなく地のものだ。 オプションでたのんだ馬サシが極上だった。 惜しむらくは天ぷらのメインが海老、焼き魚がブリのテリというところ。 ヤマメやアユはちょうど端境だったのかなあ。 一品づつが、すごい量。 必死でたいらげた後に、ごはんが来た。 女中さん(2)に交代していた。こちらの方は、やたらと元気でかいがいしい。 「お飲み物、召し上がらないから、ご飯早くてもよかったんですね・・すみません。じゃあこれ、おにぎりにしましょうか」 それは嬉しい。奈良漬がそえられたおにぎりを持ってくると、今度は、私がPCをやっているのを見て、「ごめんなさい、コンセントが少なくて。延長コードを持ってきますか?作業台はいりませんか?」などと気を配ってくれた。 楽天トラベルで、「従業員の方々がとても感じがよく・・」という声が多く残されているが、この人が中心になって客の中に残された記憶なのかと思い当たった。 このモチベーションの高さから察するに、この人は旅館の経営者の娘さんではないかな。 ・・続く。 羽根沢温泉 加登屋旅館 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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