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カテゴリ:秋保・作並温泉(宮城)
この公園に来たのは20年ぶり位である。そのときは寂しい場所だった。それが今、キャンプ場、ロッジ、喫茶、そば処、日帰り湯と施設が充実して、親子連れなどで終始にぎわうスポットに成長している。
ここは自然景観を巧みにとりこんだ渓石群と山野草の散策路が楽しめる回遊式日本庭園である。 ここが秋保氏の居宅だったという由来はどこかのサイトで見たが、そのほか、どういう歴史があるのか、どういう経緯で公園になったのか、誰が管理運営しているのか、などということが一切判らない。 どうして天守閣というのか?市太郎って誰? ホームページを見ても、ロッジや珈琲館などの個別説明が中心で、うーむ今ひとつ公園自体のことがわからないのである。 駐車場にはたくさんの観光バスや自家用車がすでに泊まっており、ちょっと立ちすくんだが、ここはキャンプ場やロッジ村など色々な施設があるので、風呂は案外空いているかとも思い直し、突入することとした。 看板に「おとトクな市太郎セット、そば定食と入浴、入園料セットで1680円」とあったので、受付でそれを言ったら「セットは平日だけですよ、入浴は入浴、食事は食事。」とたしなめるように言われてしまった。 紛らわしいなあ~。しかしこのセットで頼むのと別々とでは、ずいぶんと料金が違うのだ。 単独だと、そば定食が1450円、入園料・入浴料が700円だから2150円となんと470円も違う! その比率、1.28である。 詳しくみると、そば定食単品と比べ、市太郎セットは山菜おにぎりが一個少ないがバニラアイスのデザートが付く。内容はほぼ互角ではないだろうか。これで470円の違いは耐え難い! そう思って私は1180円の「天ざる」を発注したのだった。(50過ぎの男が考えることではないな・・) そばは、まあ水準作であり、つゆは鰹節のにおいがぷーんと香ばしく、なかなか。 よかったのは天ぷら。しゃきっと揚っている。 そば湯が小さい器で出てくるのは嬉しい。 いつも残してはもったいないと思って全部飲んでは腹をタポタポにしていたので・・。 さて昼食の話が長引いてしまった。 「市太郎の湯」は、想像以上に気持ちのいい風呂であった。 まず風呂場が想像よりずっと広い。 露天風呂が一基追加されたので結構な人数が入ってもゆとりがある。 湯がよい。きれいな緑色。秋保では珍しく、色つきの湯は少し離れた「緑水亭」にある程度であるが、あちらはもうすこしカーキ色っぽい。「市太郎」のほうは、実にピュアな緑色をしている。 一瞬、一人きりになったので、写真を撮りたかったが、ここは撮影厳禁という張り紙があったので思いとどまる。 (「天守閣公園通信」から写真を使用させていただいた。すみません。) 浴槽に檜を多用しているのがいい。湯船のふちがまるでまな板のように広い檜材でできており、肌触りが申し分ない。 さらには、景色がよい。 木々に被われた、高く切り立った崖を眺望できる。 食後の園内の散策は、けっこうワクワク感がある。 起伏があり、大きな渓石がゴロゴロと並んでいたり、アジサイが群生していたり、鯉のむれ遊ぶ池があったりと、進むにしたがい景色が次々と変化するさまが面白い。 園の奥には、カフェ・ロシェという喫茶店があり、多くの客がテラスでこの自然風景を楽しみながらお茶をしていた。その様子がまた、景色になる。 ここでパスタなどをいただく手もあった。しかしどちらかというと一人でくるのはそぐわない気がする。 ロシェとはフランス語で崖という意味らしい。 「崖喫茶」である。 昔、戦国時代にはこの崖の上に「小屋館城」というお城があり、この地区の軍事基地になっていたとのこと。 途中で出会うアジサイの群生には、かなり新鮮な衝撃があった。私はアジサイが花のなかで一番好きなのでこの光景はまさに「アジサイ・ハーレム!」(下品な表現か)。 今日は好天。ロッジ村のほうを見ると、名取川の浅瀬で楽しそうに遊ぶたくさんの家族が遠望された。絵に描いたような「幸せな夏休み」があった。 それにしても誰だーっ、市太郎! ・・・・・・・・・・・・・・・・ 政宗好みの豪壮な雰囲気。泊まってけっして後悔しない宿はこちら。 伝承千年の宿 佐勘 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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