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テーマ:ヘヴィメタルを語る(673)
カテゴリ:洋楽(ロック・クロスオーバー)
これも「いまさらCD」なのですが、椿三十郎だの七人の侍だのといったベタな時代劇のDVDを立て続けに見たら、むしょうにヴァン・ヘイレンの無機質なギタープレイを聴きたくなったのですあります。
人間の生理とはおかしなもんですね(笑)。 このベストを購入した当時は、ヴァン・ヘイレンはギターは面白いけど楽曲はイマイチつまらないな~と思ったものでした。 でもちゃんとしたオーディオ、いいヘッドフォンで聴くと色々なニュアンスがわかってなかなか良くなってきます。 かといって、滅茶苦茶好きなギタリストでもないので、このベストで十分満足しました。 78年に衝撃デビューしたシングル、YOU REALLY GOT MEが収録されなかったのは残念です。キンクスのカヴァー作品だったからでしょうか。私にとってのヴァンはなんといってもあの曲です。 ★★★☆ /////////////////////////// 1 ERUPTION ◎ ロック・ギターのブレイクスルーがこの一曲で起きました。特に0:58からのライトハンド奏法は、ピックでは絶対に出せない奏法であり、耳だけでこのプレイに接したギタリストたちは、さぞかし途方に暮れたでしょうね。 2 AIN'T TALKIN' 'BOUT LOVE フランジャーを使ったリフのギターの音色がすでにヴァン・ヘイレン印です。 3:30からのエンディングが好きです。 3 RUNNIN' WITH THE DEVIL 本来ならアルバムのオープニングに使えるような快適ナンバー。 このナンバーを聴くと、デヴィッド・リー・ロスはいいヴォーカルだなあと思いますね。2:20からのギターソロが控えめで、アンサンブルが重視されています。 リズムセッションも実に控えめなバックに徹し、ご苦労様です。 4 DANCE THE NIGHT AWAY この「肥後もっこすでごわす」みたいなベースの現れ方の感じはスコーピオンズっぽい。 で、全体の曲調は、アメリカン・ロックの味。コーラスが楽しげでイイです。 5 AND THE CRADLE WILL ROCK ◎ いいなア、この重さ・・。0:30からのギター・ソロ、緩急に富みインパクトが絶大です。リフを刻むギターの音色は2.に似ていますが、完成度としては私はこちらが上とみますね。 6 UNCHAINED この曲もコミカルな持ち味の、デヴィッドがいてこそでしたね。 このギターソロ、彼のワークのなかでも冴えていると思います。 7 JUMP 人気曲のひとつ。 体が心地よく揺れますね。 この曲のイントロでは、いつも何だかASIAを聴いているような錯覚を覚えます。でもこちらは音空間の広がりがいい。 ドラムも落ち着いているし(笑)。 2:17からお楽しみ超絶ギターソロが始まりますがバックのドラムのリズムが面白い。その後のシンセソロはずんずんと絵巻が広がっていくようです。 8 PANAMA コンサートでの人気曲。でも私は実はこの曲はあんまし・・。 アメリカンとブリティッシュの中間線を疾走している感じです。 ギターソロはさすがセンスよくまとまっています。ああ、こんな風に弾けたら気持ちいいだろうな・・。 9 HOT FOR TEACHER シャッフル16ビートのバスドラのソロで始まります。 シンバルが入ると、ちょっとお囃子っぽくなります(笑)。 あっ、この曲、フレーズが一部日本のVOWWOWに似ています。しかし天下のヴァンが日本のロックなんかパクるはずないですね。 10 WHY CAN'T THIS BE LOVE ◎ イントロから大好きなナンバーです。バンドで演りたくなります。 ドラムがオカズまでジョン・ボーナム節そのものです。トリビュートでしょうか。 AOR路線ですが、安易な感じはまったくないのでOKです。 11 DREAMS ◎ これもAOR色の強いパワー・バラードです。 サビが何とも言えずいい気分。 10と11が両方入ったアルバム「5150」は全米一位になりましたが当然でしょう。 何度でも聴きたくなります。 12 WHEN IT'S LOVE これもシンセ主体のバラードで悪くない。けどここまで来るとちょっとAOR過ぎます。 2:58からのギターソロがなかったらヴァン・ヘイレンとはとても思えません。 13 POUNDCAKE このドラムの重量感が、これもジョン・ボーナムばりです。意識して録っているのでしょうか。 やはり2:49からのギターソロで俄然変化に富んできます。ヴァンは弾かないところは弾かないのが良い。 14 RIGHT NOW ◎ こういう劇的な展開の曲は大好き。 しかも音がヘヴィーでタイトです。ライブでAORぽい曲が続いたあと、このナンバーをやると引き締まるでしょうね。ベースのマイケル・アンソニーも本領発揮でウネリまくりです。 15 CAN'T STOP LOVIN' YOU 映画のタイトルバックで流れてきそうな曲。まあ普通。 16 HUMANS BEING 50年代ナンバーのような感触を持つイントロ。歌メロは好きではないけど、さすがギターソロはイケてます。 17 CAN'T GET THIS STUFF NO MORE 再結成後の曲はイマイチよくない気がします。この曲も、なんだかギターとヴォーカルの技量にのみ依存して成り立っているような感じがします。 2:18からのドラム、いいです。シャッフルですが、ハイハットの開閉がイレギュラーで楽しい。エンディングのカウベルが「木魚」みたいに聞こえるのはご愛嬌。 18 ME WISE MAGIC この曲、2000年ごろからのパープルの曲群に似てませんかね?まあパープルが勝手に行き詰って似てきたのかもしれませんが(笑)。 こういう曲は今ひとつ好きじゃないです。 ギターソロは、頭のなかを杜氏にヘラでかきまわされる心地です。
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