|
カテゴリ:岩手の温泉
日帰り休憩をこのところ続けて楽しんでいた私ですが、ホシカツさんのコメントに接したせつな、どうしたことか、「岩手の温泉に泊まりたい」という思いがホツネンと起こりました。しかも目的地は、ただちに浮かびました。 「鉛、大沢あたり」です。 しかし鉛は残念ながら一人客の場合自炊棟、そうでないプランはバカ高です。 そこでかねてから気になっていた大沢温泉・菊水館を目指すこととしました。 私はてっきり、林道のようなところを長々と下り、秘境に入っていくものかと思っていましたが、どうしてどうして、ほとんど田舎のマチナカから少し降りたばかりのところにあったのですね。 それでも深い山に囲まれた風情はなかなか良く、ロケーションは日本の温泉宿でも今や10指に入るのではないかと思われます。 その全容がわかったとき、私は少なからず驚きました。 この巨大さ!西から菊水館、自炊部、山水閣と趣の違う、しかもボリュームのある建物が並ぶ様は壮観です。 菊水館は、これまた勝手に高雅なつくりかと思っていましたら、存外湯治場風で、これまた以外。いやー、質素、質素。なにしろ廊下からフスマ一枚(鍵あり)ですぐ6畳間ですから。 カギが内側から開かなくなって、係の人に来てもらいました。 フスマを手前に引きながらカチャンとやるのがコツだそうで、今後それを習いたいと思います。 部屋の位置はとても良く、窓からは豊川川、名物曲り橋、自炊棟が望めます。 眺めていると、まさに善美なるニッポンの風景。 この国に生まれた幸せを感じます。 ここは5つの風呂めぐりができるのが自慢。 まずは一番遠い、立派な山水閣の「豊川の湯」を選びました。夜になるとここ は入れませんので。 人が誰かしらいて、写真はとれませんでしたが、HPのものを拝借。 キャスターかなにかで、テレビで見たことのある人がいました。 よく聞こえませんでしたが、「・・番組がねえ・・」とか大声で話していましたが、メディアの人はその態度が嫌われるのです。 これだけいい環境に足を踏み入れたら、俗世のことは忘れてほしいものです。 こっちまで、仕事のことを思い出してしまいました。 ここは、どことなく湯河原の高級宿なども思い出させる上品なお風呂です。窓は山に向かって広々と開けています。 眼前の山は木が何重にも重なっててんこもりになっているような姿。 緑が重層的。これは岩手にくるといつも思うことです。 なぜかはわかりません。 湯は無色、無臭で、PHが9と強アルカリなのでかなりすべすべします。 自炊棟の露天風呂「大沢の湯」は解放感抜群ですが、どこからでも良く見えすぎ!ちょっと入る勇気がでません。 自炊棟の内湯は写真で見るとタイル張りのつまらなそうな風呂だったので、ここはパス。 というわけで、宿泊中いちばん多く入ったのは菊水館内にある木の香りのあふれた「南部の湯」でした。 木の香りがするし、川の流れを愛でることができ、湯は新鮮濃厚。最高の湯でした。 夕食は、かなり贅沢。 食堂はやや狭く、パーソナルスペースが少ない気もしますが、まあいいでしょう。。 今月のお品書きが宿のブログにも載っています。これだけのものが出ました。 小 鉢 わらび有馬醤油掛け酢の物 ジュンサイとろろ 前 菜 ほおずきトマト 白ダツずんだ和え 焼姫竹の子 味噌漬ミニ大根 山菜湯葉巻 吸 物 揚げ冬瓜薄葛仕立て 造 り 三陸海の幸三点盛り 焼 物 車海老化粧塩焼 レモン煮 物 鰈煮おろし 温 物 岩手牛と白金豚のしゃぶしゃぶ 蒸し物 茶碗蒸しべっこう餡掛け 止め椀 雑穀ひっつみ汁 香の物 三点盛り 菓子 メロン さくらんぼ 山水閣オリジナル吟醸アイス うまい!うますぎです。年配の給仕さんも、客なれた感じで距離感がすばらしい。 サテ総評ですが・・すごくいい宿でした。 しいて弱点を申し上げれば、トイレの数が、客室数に比して少ないように感じます。 これが酸ケ湯温泉ふうにがっちり対応されていれば最高です。 まあでも、全体的にはやはり素晴らしいとしかいいようがありません。 日本に、大沢温泉あり! 外国からのお客も、ぜひ招待して、反応を楽しんでみたいものです。 大沢温泉 菊水館 大沢温泉 山水閣 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[岩手の温泉] カテゴリの最新記事
|