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カテゴリ:その他の山形の温泉
最近いろいろと身辺に変化があり、専門職業家として(実務修習に一年かかった!)事務所を経営するとともに、それとはまったく脈絡のないナノテク関係の会社の代表取締役も引き受け、なかなか定年後の人生としては目まぐるしく生きています。 昔から仕事が錯綜し頭がこんがらかると、発作的になにもかもほったらかしにして小旅行をしたくなる性分です。そうすると、なぜかかえってすべての整理がはかどるのです。 年輪を重ねると、そうした心身脱落の装置は、「飲酒」という悪習慣にとってかわったのでした。それをハイブリッドにすると・・ 「飲みながら川面を眺めよう!」 遠刈田温泉三治郎の日帰り用の大広間で、さすがに毎週は飽きます。寝ころびながらこの考えでいてもたってもいられなくなりました。幸い、仕事の穴はあけずに済みそうです。 ネットで当日一人客の空きを調べているうちに、最上川別邸「BENI」という宿に行きつきました。まあ前から気にはなっていました。 草薙温泉といえば、昔「滝沢屋」という川辺の旅館がありましたっけ。 2013年の記事を見つけました。なんでも、 ***************************** 戸沢村の最上川沿い、最上と庄内の中間に位置する草薙温泉。観光や湯治客でにぎわった時代には3軒の温泉旅館が軒を連ねた。しかし、2011年に「臨江亭滝沢屋」が事業を停止して以降、温泉街の灯は消えたままだ。「村の観光振興を考えた場合、温泉宿はどうしてもほしい」。村総務課の岸利吉課長(59)は言葉に力を込める。 *************************** ということのようです。高見屋さん地力ありますね。 私としては、その滝沢屋さんの記憶では、部屋から最上川の景観を堪能できるだろう、それ以外は望むまいくらいの気分でいつもより早く三治郎をあとにしました。 高速を乗り継いで、約2時間半、新庄~草薙ルートの景観はいつ来てもいいものです。このまま酒田まで行ってしまいたい誘惑にもかられるものの・・。 でもこれから宿に入るという気分はうれしいものです。玄関をくぐった感じは、民芸調、または和モダン。ちょっと高齢マヨラーひとり旅にはこそばゆき感じもあります。黒塗りの飾り棚に、小さい陶芸品が並んでおり、とても美しい。 フロントのおじさんの丁寧な説明(実は丁寧すぎる説明は苦手なのですが)ののち、いざ、わが「籠り部屋」へ。「別邸のほうにしましたよ」とニヤリとしていたのは、そのときは不明だったのですが、実に真新しい新館のほうだったからなのですね。 なるほど後から調べた記事では、本館のほうはいくらか年期は入っていましょうが、だいぶ徹底的にリニューアルしたのか、劣化は感じませんでした。 途中で一度靴を脱ぎ、裸足で廊下を歩ける趣向。廊下の窓からもちらちらと川が望めていい感じです。 予期はしていましたが、部屋に入ると、大きな窓一面に最上川が広がっています。 恋人たちがならんで座ることを想定したような、川面に面した大きな座椅子。ここには、定年後の私が喜んで座っています。
風呂に行きますと、ここからも川が眼前に広がっており、降りたところに露天風呂もあります。 それにしてもこの両者、どちらが強いんだろう。体が大きければカエルに軍配でしょうが、小指の先ほどしかありません。 それにしても本当にかわいいカエルでした。 風呂に入りながら川面と対面のうっそうとした山並みを眺めるのはとてもいい心地です。ただし、誰かが入っていたらちょっと遠慮してしまうぐらいの大きさではありますが。
酒が進んでいたので、夕食はそれほど大きな印象が残っていません(写真さえ誤って削除!)。ただアジア料理の火鍋のように、真ん中から区切られていて、地元産の豚しゃぶをダシとみそだれとを選んで食する趣向はよかった。フィリピンで食した「火鍋」を思い出しました。懐石ふうの品々もならびましたが、でもホッケの焼き物は、ちょっと詰まりません。ここはアユでしょう、と言いたくなりました。 酒は一本だけ地酒をいただきました。 あからさまには聞こえませんでしたが、川の流れの音が重層の低音となって、神経を微調整してくれているのでしょうか?ぐっすりと寝入ってしまいました。
朝ぶろを一風呂浴びて、また朝食会場「川瀬見」へ、またもや食卓が川の正面に並んでいます。 贅沢を言えば、これをテラスで食べたら、京都の川床料理のようでさらに野趣深いでしょう。 朝食はほんのちょっぴりづつ多品目・・これがうれしい。陶板焼きも選べます。これも白身魚?とちと残念。
さて帰る前に意地汚くもう一風呂。10時チェックアウトということもあり、風呂には誰もいません。贅沢な貸切風呂の境地で、湯と最上の景観を堪能しました。
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