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社長室 業務日誌

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2004/12/08
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カテゴリ:カテゴリ未分類

(昨日の仮説)

 ・人に、行動してもらうには、自分で決めた! と思わせる。
  もしくは、自分の利害/気持イイこと、につながっている、
  と思ってもらえるように、すればいい。

――――――――――

(新たな疑問)

 ・この仕事をやれば/この人に歯を食いしばってついていけば、
  自分が成長できるんじゃないか/成長できている、というように感じるとき
 ・自分の思い通りに物事が進められる環境にある/または、進めているとき

 ⇒ これとは正反対の状況になってしまったら、どうしたらいいだろうか? 
   つまり、「成長できない」「思い通りに進まない」と思っているとき。

――――――――――

Q、「成長できない」「思い通りに進まない」と思っている人は、どうすればいいのか? 
  そんな仲間に、周囲(上司・同僚)はどう接すればいいのか?

この解(仮説)を分析する前に、
「なぜ、成長できないと思ってしまうのか?」
その他、自分の環境への疑問を感じる理由について、深く理解する必要がある。

――――――――――

僕の友人のケースを見てみよう。

彼は、年数にして5年目。

 ・組織の中では、下の上となる
  =つまり、頼まれやすい=最も多くのことに同時に携わる人間となる
 ・自分の上長(マネジャー)よりも、顧客の希望・嗜好や、業界に精通し、
  自社組織の問題点もハッキリと見えてくる。

その年の春、彼は
「このままでは、自社が赤字になる」
「非常に構造的な問題で、今から変化スタートしなければ、
 企業の永続性に支障をきたす」
「来年から、すごく給料は減る」
「やりたい仕事を、やらせてもらえる自由度は著しく損なわれる」
との仮設を立て、危機感を覚えた。
実際に赤字に陥る1年前だ。

また、同時に彼は、
「自分が5年後になりたい姿になるために、
 得るべき経験・スキルが、このままでは得られない」
という自分の将来への危機感も感じていた。

5年目といえば・・・、
無我夢中に走っていた3~4年目までと異なり、
生意気にも、自分なりの理論を編み出したり、
自分プロデュースの意欲(方向性希望)が出てきたりする。

ちょうど、先輩からは吸収するものはしまくって、
仲間とは差がついてしまった(と勝手に思い込み・・・ (^^;)
気づきや、刺激を与えてくれるのは外部の人か、顧客だった。

かといって、5年目だから、下っ端扱いだ。
自分が最善と考える提案は、ことごとくNGを食らい・・・、
自分の危機感とは異なる方向でMTGは召集され、
また結局、何の方向性も出されずに終了。
また、同じ1週間が開始する。

また、同じように仲間も危機感を感じていたようだが、
実際のアクションとしては、飲んでクダを巻くだけで、打破できない毎日。
そんな仲間を頼れず、尊敬できなくなってしまった。

彼は、乗組員が全員寝ているような、大きな難破船に揺られている、
そんな感覚を持ってしまったらしい。

自分だけは、小型ボートといえども、
自分の才覚と行動力で、海原を突っ切りたい。
そう考えるようになったそうだ。

でも、仲間をイヤになって、逃げ出そうとする、そんな自分もイヤだった。
(実際、退職時には、仲間を捨てるのかと自責の念にかられて、
 毎日吐いていたらしい)

そんな中に、全く同じタイミングで、ある会社にスカウトされたそうだ。
彼は、当時の仲間より、その人自身と働いてみたい、という誘惑にかられた。

――――――――――

(1)自分の実力・働きぶり・成果(過去)に対して、
   「顧客」「自分」の評価より、
   「仲間」「上司」は低い評価を受けていた
(2)自分の仮説・方向性(未来)に対して、
   「顧客」「自分」のスタンスより、
   「仲間」「上司」は協力的ではなかった
(3)自分の思い描くプランとは異なる方向に、
   仲間が進んでいった結果、いい結果が出ていない
(4)(1)~(3)の結果、
   自分が、周囲(仲間・上司)を尊敬できなくなった

という状況が、
彼の「自分の環境への疑問を感じ始めた背景」
であった、ということだろう。

――――――――――

そう感じてしまった場合、周囲は、どう接したらいいのだろうか。

一人の友人として、下記(一)~(五)の可能性がないか、
”気づき”を促し、後悔しないようにしてあげることだろう。

彼が、陥っている「間違い」の可能性としては、以下のケースが考えられる。

(一)問題認識は間違っていないものの、
   自分の努力不足を棚上げし、周囲に当たっているだけの可能性
   (周囲と、共に解決しなければ、解決できない問題)
(二)問題認識は間違っていないものの、
   単純に、周囲(仲間・上司)とのコミュニケーション不足である可能性
   (周囲と、共に解決しなければ、解決できない問題)
(三)問題認識は間違っていないものの、
   思考が閉鎖的に陥っており、性急に結論を出しているだけの可能性
(四)問題認識すら間違っており、
   実際には、全く問題がないが、ストレスをそこに転嫁しているだけの可能性
(五)ただ単に「ヒマ」で、いらんことをドンドン考えてしまう
   =つまり、能力を活かしきれていない状態のため、
    溢れ出る思考能力・将来予測能力を浪費しているだけに過ぎない可能性

――――――――――

経営としては、
「やる気/組織へのロイヤルティを回復してもらう」
のがとるべき道なのだが、
「やる気だせ!」というコミュニケーションほど、アホなことはない。

また、
「君のために、組織の配置を変えるよ」
「君のために、会社の経営の方向性を変えるよ」
「君のために、彼の性格を変えるよ」
ということも難しい。
その彼以外の仲間も、また人間だ。簡単に変えることなど難しい。

どうすればよいのだろうか? 

古い大企業での例を見てみよう。

実際には、こういう悩みはほとんどの大企業で起こっている。
そのうち、特に優秀な人材ほど、「周囲とのギャップ」に悩むようだ。

「自分の成長速度と、周囲の速度が合っていないというギャップ」

しかし、個人のために組織・環境を変えることは難しい。

そんなケースに対応するためではないだろうが、
ほとんど、多くの大企業(大手メーカー、大手商社)では、
常時、会議室が「●●プロジェクト」という名で潰し、
通常業務とは異なるタスクフォースを彼に与えている。

特に若手で優秀な人材は、
選抜メンバーとして特別チームに放り込み、常に多忙にすることで、
あふれ出る彼のアウトプットのはけ口を与えている、かのように見える。

その結果、
彼は上記スパイラルに陥いる「ヒマ」すらないか、
同じように年次や能力的なビヘイビアとは遮断され、
シンプルに「能力」「意識」ベースで、
直属ラインの上司は通さずに選抜された人材と共に働くことで、
新鮮な刺激を感じ、通常業務の環境下でたまってしまった不満を解消する。

同時に、会社(経営)は優秀な人材によるアウトプットを得る。

以上






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Last updated  2004/12/12 08:36:57 PM
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