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社長室 業務日誌

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2005/02/21
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ほりえもんが世の中を騒がせている。
色々な言動があったが、僕に、ズドンときたセリフがあった。

「子会社の人は、親会社が代わるだけでしょ。生活に何の影響もない」

と、ほりえもんが言ったらしい。
ほんとに、そう思ってるのかなあ? 

――――――――――

一連の騒動は、
「働く/働かせる」の観点から見ると、とても簡単に判断できるよね。

資本的上位のものが、人を働かせるのではない。
30%持ったって、51%持ったって、
100%持ったって、関係ない。

理由は簡単。人の心は支配できないからだ。

「この人の下で働きたい」
「この人と一緒に働きたい」

僕達、労働者には、この思いが持てるか。
この思いを持たせられるか。

これ、結構、大きい。

「僕は、あなたと一緒に働くに値します」

これを証明することが、先決だ。
空海もそうしていた。

その後に、上下関係をすりこんでいく。

この順番を間違うと、二度と回復は不可能だ。

ほりえもん、わかった上で、やってるんだよね・・・。
でも、もしかしたら、焦っているのかもしれないなあ。。。

―――――――――――

世の中のM&Aのほとんどが失敗しているという。

失敗の内容を具体的に表現すると、

「期待したパフォーマンスが出なかった」
「高すぎた」

ということだ。

以下、家族に例える。

子供の結果は、ほとんど子供=子会社(引き取られた側)のせいにされる。

しかし、それは違う。
失敗の原因は常に、親にある。

愛情が足らないからだ。
いや、それ以前に、相手に思いを馳せる、その心がないからだ。

ある日、突然、パパが違う人になるなんて・・・! 
その子の、不安の大きさ、わかるでしょ? 

ある日、突然、パパが違う人になるなんて・・・! 
なんという運命のいたずら・・・! 
まず、その子が背負った運命の波のうねりの大きさに、
共に心を傷めてあげたらどう? 

もし、その子が、反抗したとしても・・・。
その気持ち、わかるよね? 

恐いのよ。
新しいパパが恐いんじゃなくて、自分の運命が恐いの。
自分の運命を呪っているの。不安でたまらないの。
僕はこの先、どうなっちゃうんだろうって取り乱してるの。

そんなその子を、優しく抱きしめてあげて。
話を聞いてあげて。何も言わなくていい。

その子もわかっている。
自分の人生は、自分でやっていかなきゃならないことくらい。
前のパパは去り、新しいパパが目の前にいる、
この現実を受け入れなければならないくらい。

親に売られた、捨てられた、子供の気持ち。
育ててきた子供を、手放さなきゃならない、親の気持ち。
悲しい、悔しい、憤り、
その心の動き、葛藤、覚悟、決意。
しかし、それでもなお心に残る未来への希望・夢。

それらに対し、いたわりすぎる・気を遣い 「すぎる」 なんてない。

気遣って、気遣って、
共に心を痛めて、痛めて、
悩んで、悩んで、
待って、待って。

それでもなお・・・、きっと足らないだろう。
理解することなどできないだろう、相手の気持ち。

それでもなお、さらに気遣え。

そんな・・・、人の心・感情に触れなくて、何がM&Aか。

米国って、もっと簡単に、ポンポンやっちゃうのかなあ。
信じられないな。

――――――――――

M&Aの本質は、

・従業員が一気に増える
・株主が一気に増える
・お取引先が一気に増える
・しかも彼らは、今まで全く異なる文化・時間の下で生きていた

=とにかく、「全く別世界にいた大勢が、急に関与する」

といっても過言ではない。

自分が何年も雇い続けた仲間でさえ、
心を自由にコントロールできないというのに・・・。

M&Aを手掛ける経営者には、
通常の会社経営よりも高度なレベルの繊細さ、
人の心の動きへの理解度が求められる。

その上で! 
衝突があるとわかりつつも、
従業員や、悪しき慣習や、古い文化に対し、
ドライに対峙すべきだ。

ほりえもんは、わざと、目に入らない、わかってないふりをして、
いやらしく言ってるのかな・・・。

――――――――――

フジテレビは連結ベースで従業員3,225人である。

3,225人の会社にはね、
3,225の尊重すべき物語がある。
3,225名それぞれが、守るべき人・家庭・生活を持ってる。
もしかしたら、小さな夢だってあるかもしれないね。
3,225の。
いや、平均1.5人くらい家族を持っているとしたら、
約4,838の物語があるということだね。

それにプラスね、
株主が1,000人なら、やっぱり、1,000の物語がある。

フジテレビの株主数は99,048人だから、
まあ、ざっくり10万くらいの物語が存在しているってことだね。

経営者っていうのは、それを全部!! 背負うのが経営者ではないか。

いや、背負わなくてもいいかな。
そういうのがあるんだってことだけ、知っていればいい。
知った上で、わかった上で、斬っていくのだ。

刀で斬った側も、激しく痛いものだ。

強い者は、弱い者の分まで、背負って進まねばならない。

能力のない人だって、本当はできたいのよ。
だから、能力のある人は、その人の分まで社会に貢献すべきなの。

勝者は、敗者の分まで、勝ち進まねばならない。
なぜって、次に、サックリ負けちゃったりしたら、敗者に申し訳ないでしょ? 


ーーーーーーーーーーーーーーー


A君の才能は、
本当はB君が持って生まれる予定だったかもしんない。
でも、たまたま! A君が持って生まれただけ。
A君が、B君を見下す道理は全くないのよ。

B君はひねくれたり、スネたりする必要がない。
自分のできる限りの力で、役割を発揮すればいいだけなの。
Noblesse Obiligeですよ。

ほりえもんは、きっと、そんなこと、わかってるよね・・・。
わかった上で、いろいろと、言ってるんだよね・・・。


――――――――――


その一つ一つを、守れとは言わない。
新たな世界を切り拓くにあたり、
一旦、何かを傷つけることもあるだろう。

しかし・・・!!!! 
傷つける代わりに、
新しい希望があることを説明しきらないといけない。
皆を動揺させちゃいけないし、
仮に皆が動揺しちゃっても、落ち着かせないといけない。

人の数だけ、同じ数の物語があること。
同じ数の喜び・同じ数の悲しみが生まれること。
これに、常に思いを馳せなきゃならない。

それができないなら、M&Aをやる資格ないんと違うか。
経営者っていうか、
リーダーを、やったらあかんのと違うか。


――――――――――

僕は、
テーブルの向こうにいる人の
怒り・恐れ・震え・欲望・夢・エネルギー・・・
いろんな感情、物語を直視しよう、
と思う。

僕が聞かなきゃ、誰が聞くというのか。
と思うからだ。


以上







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Last updated  2010/02/02 05:53:08 PM
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